ダマスカス郊外県で実行されたとされる化学兵器攻撃について、米国が情報の真偽や実行当事者について断定を避けるなか、フランスやトルコはアサド政権の犯行をほぼ推定しつつこれを非難(2013年8月22日)

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反体制勢力の動き

シリア人権監視団は、21日にダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して、170人の死亡を確認したと発表した。

うち女性は30人と子供14人を含む109人が東グータ地方で死亡、また女性4人と子供11人を含む61人がムウダミーヤト・シャーム市で死亡したという。

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『ハヤート』(8月22日付)によると、自由シリア軍国内合同司令部のファフド・ミスリー中央広報担当官は、21日にダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して、1,729人の死亡を確認したと発表した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマアド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は、フランスのローラン・ファビウス外務大臣、ロバート・フォード駐シリア米大使らと電話で会談し、シリア情勢について協議した。

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『ハヤート』(8月23日付)によると、シリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表は、21日にダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して「化学兵器や有毒物質を戦闘で使用しても(パワー・)バランスに変化は生じない…。もし政権が化学兵器による虐殺を実行したとしても、武装集団がシリア人のなかで道徳的・政治的優位を得ることはない。逆も然りだ」と批判した。

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『ハヤート』(8月23日付)によると、野党の祖国シリア党のマジド・ニヤーズィー書記長は、21日にダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して「事実から明らかなのは、これらの子供たちが絞殺されたか、毒ガスで殺されたか、あるいは別の手段で殺されたということだ」としたうえで「事実から明らかなのは、これらの子供たちの殺害が8月21日以前、すなわち反体制勢力がの(ホーム)ページで(ビデオが)公開された日付(20日)に行われたということだ」と述べた。

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アラブ社会主義者運動アブドゥルガニー・アイヤーシュ派はカイロで声明を出し、シリア軍がダマスカス郊外県の東グータ地方などを化学兵器で攻撃したと断じ非難する一方、国際社会の沈黙を指弾した。

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クッルナー・シュラカー(8月22日付)は、ダマスカス郊外参謀委員会代表のムハンマド・シャッアール氏がシリア革命反体制勢力国民連立を脱会したと報じた。

連立が「愛国的義務を果たしていない」のが脱会の理由だという。

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民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首は、『ハヤート』(8月23日付)に、8月半ばのトルコ訪問に際して、トルコの高官やシリア革命反体制勢力国民連立の代表と会談し、サラフィー主義者への対応や反体制勢力の統合などについて協議したことを明らかにした。

ムスリム共同党首によると、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国などサラフィー主義者への対応に関して、トルコの「非公式団体」がこれらの組織に支援を行っていることの「証拠」を持っていることをトルコ側に伝え、対応を求めた。

これに対して、トルコ側は「アル=カーイダに近いヌスラ戦線はアンカラの敵」との姿勢を示したという。

またシリア革命反体制勢力国民連立の代表との会談において、ムスリム共同党首は、サラフィー主義者の一部が自由シリア軍に参加・支援していることを伝え、彼らを「孤立」させ、その「本性を暴露する」よう求めたが、連立の代表は「彼らは我々の統制下にない」と消極的な姿勢を示したという。

一方、反体制勢力の統合に関して、ムスリム共同党首は、民主統一党が民主的変革諸勢力国民調整委員会の発足メンバーであり、ジュネーブ2会議に参加するため、同委員会、シリア革命反体制勢力国民連立、クルド最高会議が参加したかたちでの使節団の設置し、反体制勢力の統合をめざしていると述べた。

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市民権潮流は声明を出し、ダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して、「すべての兆候が野蛮なシリア政府による犯行だと疑わせる」としたうえで、国連調査団による調査を要求した。

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シリア・ヤズィーディー評議会なる組織が声明を出し、ダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したと断じ、「もっとも人道犯罪」と非難した。

シリア政府の動き

SANA(8月21日付)によると、ワリード・ムアッリム外務在外居住大臣は、シリアの紛争をめぐる「シリアの友連絡グループ」諸国の対応に関して「シリアの敵枢軸」は軍事的解決をめざし、複数の代替策を進めている。トルコが後退した場合に備え、ヨルダン前線を準備し…、ヨルダン国境を経由して戦闘員と武器を流入させ、ドーハ連立(シリア革命反体制勢力国民連立)の代表をヨルダン経由でシリアに入国させた…。ヨルダン指導部が知らずに武器や反体制武装集団、活動家が入るだろうか?」と批判した。

また化学兵器使用疑惑に関しては「化学兵器の使用は武装テロ集団によるものだとの信念に基づき、シリアはロシアとともに、化学兵器使用の調査に関わる問題への姿勢を読み解いていくことになる」と述べた。

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『ハヤート』(8月23日付)は、シリア電子軍のツイッター・アカウント(https://twitter.com/Official_SEA7)の運営に携わっている指導者の一人が、Seczine.comの電話取材に応じ、21日にダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して、政権を「邪悪な生き物」と非難、「化学兵器で自国民、とりわけ女性や子供を攻撃するようなアサドを支持しない」と述べたと報じた。

この指導者はまた「我々はシリア電子軍のすべてのメンバーに対して、我々の国における災いのもとである政治エリートに注意を払うよう呼びかけている」と付言した。

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アサド大統領は、2013年政令第310号を発し、ワーイル・ハルキー内閣を改造し、以下の新閣僚を任命した。

カドリー・ジャミール:経済問題担当副首相(兼務していた国内通商消費者保護大臣の職を解く、変革解放人民戦線代表、人民意思党党首)
マーリク・アリー:高等教育大臣(バアス党)
フドル・ウーラフリー:経済対外通商大臣
カマールッディーン・トゥウマ:工業大臣
サミール・イッズ・カーディー・アミーン:国内通商消費者保護大臣
リヤード・ヤーズジー:観光大臣(人民議会議員)
ハスィーブ・イリヤース・シャンマース:国務大臣(ナジュムッディーン・ハリートの後任)

SANA(8月22日付)が報じた。

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クッルナー・シュラカー(8月22日付)は、複数の消息筋の話として、アサド大統領がバアス党シリア地域指導部会合を開き、指導体制を継続的に評価し、不忠な党員を排除、組織の強化を行うよう要請した

また会合では、以下の通り、クナイトラ支部指導部、ダマスカス大学支部指導部、ダマスカス郊外指導部が任命された。

クナイトラ支部指導部:ワリード・アバーザ(書記長)、ディヤーブ・アフマド、アブドゥッラッザーク・フライジュ、スィールファー・ハッダード、イード・アブドゥッラー、サーリフ・ラヒース、ズィヤード・ムハンマド、イルムッディーン・ハッスーン。

ダマスカス大学支部指導部:ジャマール・マフムード(書記長)、ファーディル・ハーミド、ジャラー・イブラーヒーム、ハーリド・ハルブーニー、アリー・クーサー、ジョルジュ・ライイス。

ダマスカス郊外支部指導部:ムハンマド・ハビート(書記長)、ラドワーン・ムスタファー、ミシェル・カッラーズ、ハーミド・アブー・ハリーフ、ムハンマド・カブトゥーラ、ムハンマド・イブラーヒーム、ジョルジーナー・リズク、アブドゥー・ダルハバーニー。

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アラビーヤ・チャンネル(8月22日付)は、フェイスブックの書き込みなどからの情報として、ダマスカス県内のダマスカス大学、大統領橋で、武器を持った「シャビーハ」や政権支持者がダマスカス郊外県での化学兵器使用を歓喜、またマッザ86地区ではお菓子を配って攻撃を祝った、と報じた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、21日に軍による化学兵器での攻撃があったと反体制勢力が主張するザマルカー町、アルバイン市、ムウダミーヤト・シャーム市、ダーライヤー市に対して、軍が空爆・砲撃を行い、ザマルカー町周辺では軍と反体制武装集団が交戦した。

また軍は、アルアイン市、ハラスター市、ザマルカー町、アイン・タルマー村、(そしてダマスカス県ジュバル市)に突入、制圧を試みたが、反体制武装集団の激しい抵抗に遭ったという。

このほか、ドゥーマー市、スバイナ町、サイイダ・ザイナブ町、ハーン・シャイフ・キャンプ、を軍が地対地ミサイルなどによって砲撃、ドゥーマー市では市民2人が死亡した。

さらに、クドスィーヤー市郊外に迫撃砲弾が着弾した。

一方、SANA(8月22日付)によると、ハラスター市、ムライハ市、フジャイラ村、シャイフーニーヤ村、バハーリーヤ市郊外、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム旅団、フダー大隊旅団、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、ファルス通信(8月22日付)は、映画監督のハーディー・バクバーニー氏が反体制武装集団の要撃を受けて、殺害されたと報じた。

バクバーニー氏は、シリア軍のドキュメンタリー映像を撮影していたという。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区、バルザ区、カーブーン区に対して軍が激しい空爆を加える一方、反体制武装集団がジャウバル区内の軍検問所を襲撃し、兵士9人を殺害した。

またザブラターニー地区、ドゥンマル区に迫撃砲弾が着弾した。

一方、SANA(8月22日付)によると、バルザ区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、フダー大隊旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアッバースィーイーン地区、ティジャーラ地区、バーブ・シャルキー地区、ザブラターニー地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾市、女性2人が死亡した。

このほか、クッルナー・シュラカー(8月22日付)などによると、7月18日にタルトゥース市で逮捕・拘束されていた芸術家のユースフ・アブダルキー氏が、ダマスカス県の裁判所での聴取を終え、釈放された。

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アレッポ県では、『ハヤート』(8月23日付)によると、シャーム自由人運動が「戦列強化作戦」の名のもと、サフィーラ市郊外のフジャイラ村検問所、カブタイン村検問所、ウンム・アームード検問所を奪還、複数の軍兵士と政権を支持する民兵を殺害した。

シリア人権監視団によると、アレッポ市内の旧市街で、軍の兵士3人が地雷に触れ、死亡、またハナーヌー地区の軍兵舎に対して、反体制武装集団が自家製の迫撃砲で攻撃を加えた。

また、アワーミード公園、サブウ・バフラート交差点などでも軍と反体制武装集団が交戦、アワーミード公園の軍検問所が破壊され、複数の兵士が死亡したという。

このほか、サイイド・アリー地区、カスタル・ハラーミー地区、ハミーディーヤ地区などでも軍と反体制武装集団が交戦、軍が砲撃を行ったという。

一方、SANA(8月22日付)によると、クワイリス村、アウラム・クブラー町、カフルハムラ村、ダーナー市、ムスリミーヤ・アレッポ街道、バーブ市・マンビジュ市街道、クライブ山、マンスーラ村、タームーラ村で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、ブスターン・カスル地区、ジュダイダ地区で軍が反体制武装集団と交戦、殲滅した。

さらに、SANA(8月22日付)によると、アレッポ市ムーカンブー地区のカーブーガリーユー・レストラン内で、自爆ベルトを装着したハーリド・アリー・シブリーなる男性(1955年、アレッポ県生まれ)が自爆し、店内にいた8人が死亡、20人以上が負傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アイン・スーダ村、アリーハー市周辺、アルバイーン山、ザーウィヤ山を軍が砲撃・空爆、反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(8月22日付)によると、カフルナジュド村、アルバイーン山、カフルズィーバー村、ジャーヌーディーヤ町、ブターマー市、カニーサ・ナフラ市、ジスル・シュグール市、マアッラトミスリーン市、サラーキブ市、アリーハー市、マアッラト・ヌウマーン市、カフルルーマー村、タッル・サラムー市南部、アブー・ズフール市西部、マジャース市、アブー・フバイラート村、ムカイミン村、マスウード村、ラスム・サナア村で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ラウダ村が軍の砲撃を受ける一方、サルハブ市を反体制武装集団が砲撃、人的被害が出た。

またシャアールナ市の橋に設置された軍検問所からの無差別発砲により、複数の市民が負傷したという。

一方、SANA(8月22日付)によると、アクラブ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ラスタン市を軍が砲撃した。

一方、SANA(8月22日付)によると、タッルカラフ市郊外の国境地帯(マトフーマ、ムシャイリファ)で、レバノンからの密入国を試みた武装集団を国境警備隊が撃退した。

またヒムス市ジャウラト・シヤーフ地区、ハミーディーヤ地区、ワアル地区、カラービース地区、ブルジュ・カーイー村、タッルドゥー市、ラスタン氏、ガントゥー市、アイン・フサイン村、キースィーン村、タドムル市東部郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ラアス・アイン市で、民主統一党人民防衛隊が、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国と交戦し、人民防衛隊の戦闘員4人が死亡した。

一方、SANA(8月22日付)によると、ハサカ県ヌシューワ地区で関係当局が、多数の市民を誘拐し、身代金を要求してきた集団を要撃、逮捕した。

またシャッダーディー市では、住民数百人が街頭デモを大内、武装テロ集団の腐敗や財産・農地略奪に抗議した。

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ラタキア県では、SANA(8月22日付)によると、バイト・アーラブ村、ラウダ村で、軍がシャームの民のヌスラ戦線の拠点を攻撃・破壊、サウジ人戦闘員らを殺傷した。

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ダルアー県では、SANA(8月22日付)によると、ダルアー市、ジーザ町、ウンム・ワラド村、キヒール村、ヌアイマ村、マアルバ町、ムサイフラ町、タイバ町、マターイヤ村、タファス市、ヤードゥーダ村、ムザイリーブ町、ブライカ村、ナワー市で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

NNA(8月22日付)などによると、南部県スール市郊外のハウシュ村とラーシディーヤ・パレスチナ難民キャンプ間の二カ所から、何者かがロケット弾4発をイスラエル北部に向けて発射、うち3発がナハリヤ市に着弾した。

のこる1発はイスラエルのミサイル防衛システム「鉄のドーム」によって迎撃・破壊されたという。

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NNA(8月22日付)によると、南部県スール市郊外のマアラカ村でTNT火薬500グラムと爆破装置を発見、当局が解体・撤去した。

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ミシェル・スライマーン大統領は、ダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関し、「いかなる当時者がそうした兵器を使ったとしてもきわめて遺憾」だと述べる一方、レバノン南部からイスラエルに何者かがロケット弾を打ち込んだ事件に関しては「国連安保理決議第1701号とレバノンの主権に対する侵害」と述べ、非難した。

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ナハールネット(8月22日付)によると、北部県トリポリ市で、覆面をした何者かがヒズブッラー支持者の男性1人、治安部隊兵士1人を含む3人を射殺した。

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NNA(8月22日付)によると、北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方に、シリア領内から発射された迫撃砲弾が着弾し、1人が負傷、複数の民家が被害を受けた

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『サフィール』(8月22日付)などレバノン各紙は、軍消息筋の話として、5月26日にベイルート県南部のマール・ミハーイル地区とマールーン・ミスク地区にロケット弾2発が打ち込まれた事件に関して、パレスチナのハマースが、ラーシディーヤ難民キャンプに潜伏中の容疑者引き渡しに協力的でないと報じた。

諸外国の動き

国連の潘基文事務総長は、ダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して、アンゲラ・ケイン国連軍縮担当上級代表をシリアに派遣することを決定した。

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米国務省のジェン・サキ報道官は、ダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して、「米国はダマスカス近郊で毒ガスによるとされる攻撃で化学兵器が使用されたと断定することはできない…。バラク・オバマ大統領は諜報機関にこの主張の確認に資する情報収集を早急に行うよう指示した」と述べた。

またマーティン・デンプスィー米陸軍参謀長は「シリアへのいかなる軍事的介入も米国の国益にならない。なぜならシリアの反体制勢力は米国の国益を支えないから」と述べた。

一方、米共和党のジョン・マケイン上院議員は、バラク・オバマ大統領が力を行使しないことで、アサド政権の残虐行為に「青信号」を出している、と批判した。

AFP(8月22日付)が報じた。

『ニューヨーク・タイムズ』(8月22日付)は、米国防総省、国務省、情報機関の高官が、ホワイトハウスでアサド政権に対する武力行使の是非について改めて協議した、と報じた。

同報道によると、協議では、巡航ミサイルによる限定的攻撃、期間を限定した空爆作戦などの選択肢が検討されたが、意見が割れ結論を得なかったという。

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フランスのフランソワ・オランド大統領は国連の潘基文事務総長と電話で会談し、ダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して「化学兵器が使用された可能性が高い」と述べ、「虐殺」を非難した。

またローラン・ファビウス外務大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長と電話会談し、化学兵器を使用したとされるダマスカス郊外県東グータ地方などへの軍の攻撃などへの対応を協議した。

これに関して、ファビウス外務大臣は記者団に対して、連立が集めた証拠は、化学兵器が使用されたとの仮説をより裏付ける内容だと述べた。

一方、ファビウス外務大臣は、モンテカルロ放送(8月22日付)に「化学兵器の使用が裏付けられた場合、対応しなければならないというのがフランスの姿勢であり…、対応は力の行使というかたちをとるかもしれない」と述べた。

ファビウス外務大臣はしかし、地上部隊の派遣が「想定外」で「不可能だ」と付言した。

またファビウス外務大臣は「もし国連が決定を下せなければ、別のかたちで決定がなされるだろう。どのようにか?私はまだそこには至っていない」と曖昧な発言を続けた。

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ベルリンを訪問中のトルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は、ドイツのギド・ヴェスターヴェレ外務大臣との会談後、ダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して「レッドラインが越えられて久しい…。多くのレッドラインが越えられてしまった」としたうえで、「国連安保理は依然として断固たる決定を下すことに躊躇している…。いかなる制裁も決議できなければ、我々は抑止力を失う」と述べた。

一方、ヴェスターヴェレ外務大臣は事態への「深い懸念」を表明、化学兵器の使用が事実ならば「残忍な犯罪」だと述べ、国連調査団による調査を呼びかけた。

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中国外交部は、ダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して声明を出し、シリア政府との完全なる協議のもと、国連調査団が客観的な調査を行う必要があるとの見解を示す一方、「中国の姿勢は明確だ。シリアのどの勢力が化学兵器を使用したかに関係なく、中国はそのことに断固反対する」と強調した。

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イラク国営通信(8月22日付)によると、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣は、トルコのアフメト・ダウトオールが外務大臣と電話で会談し、ダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して「もし科学兵器使用の情報が本当なら、使用した者は間違いなくタクフィール主義テロ集団だ…。ダマスカスに国連調査団がいるなかで、シリア政府がなぜこうした犯罪を行えるのか?…危機を悪化させ、国際問題化することでテロ集団が得をする」と伝えた。

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イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して「大いなる懸念」を表明、「それが事実だと確認されれば、国民に対してシリア政府が犯した残虐な犯罪リストに(化学兵器使用が)追加されることになろう」と述べた。

またユワリ・シュタイニッツ諜報戦略問題担当大臣はイスラエ国営ラジオで、ダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して、「諜報的な評価」が必要だと述べた。

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ヴァチカンのスィルバノ・トマスィ駐スイス(ジュネーブ)国連常駐代表は、ダマスカス郊外県東グータ地方などで軍が化学兵器を使用したとの反体制勢力の主張に関して、ヴァチカンのラジオ局に「充分な証拠がないのに判断を下してはならない…。ダマスカスの政府がこうした虐殺の結果として得られる直接の利益とは何なのか?真に問うべきは、この非人道的な犯罪で真に得をするのが誰かということだ」と述べた。

AFP(8月22日付)が報じた。

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『ハヤート』(8月26日付)は、米国務省高官の話として、ジョン・ケリー国務長官がワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣と「異例の(電話)会談」を持ち、「シリア政府に隠し事がなければ、(国連調査団を)ただちに現場に受け入れねばならない」と伝えたと報じた。

ケリー国務長官はまたムアッリム外務在外居住者大臣に「自由シリア軍の指導者から国連調査団の安全を確保する旨、保障を得ている」ことも伝えたという。

AFP, August 22, 2013、Alarabia.net, August 22, 2013、al-Hayat, August 23, 2013, August 26, 2013、Kull-na Shuraka’, August 22, 2013, August
25, 2013、Kurdonline, August 22, 2013、Naharnet, August 22, 2013、Reuters,
August 22, 2013、al-Safir, August 22, 2013、SANA, August 22, 2013、UPI, August 22, 2013、The New York Times, August 22, 2012などをもとに作成。

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