トーマス・バッラク在トルコ米大使兼務シリア担当特使は、Xで以下の通り綴り、英仏などが第一次大戦中に交わしたサイクス・ピコ協定がシリアの分割をもたらしたとしたうえで、同国の事態への解決策が外部から押し付けられてはならないと主張した。
1世紀前、西洋は地図を押し付け、委任統治を課し、鉛筆で国境を引き、他国による支配をもたらした。サイクス・ピコ協定は、シリアおよび広域地域を帝国主義の利益のために分断したものであり、平和のためではなかった。この過ちは、幾世代にもわたり代償をもたらした。我々は、もはやその過ちを繰り返さない。
西洋の干渉の時代は終わった。未来は地域主導の解決、協力関係、そして敬意に根ざした外交に委ねられる。トランプ大統領が5月13日のリヤドでの演説で強調したように、「もはや、西洋の介入主義者が中東に飛来し、いかに生きるべきか、いかに自らを統治すべきかを説教する時代ではない」。
シリアの悲劇は、分断によって生まれた。その再生は、尊厳、統一、そして国民への投資によってもたらされねばならない。その出発点は、真実と責任、そして地域とともに歩む姿勢にある。「地域を迂回する」のではなく、「地域とともに」取り組むことが重要である。
我々は、トルコ、湾岸諸国、そして欧州とともにある。今回は、兵士や説教、想像上の国境線とともにではなく、シリア国民自身と肩を並べているのである。
アサド体制の崩壊により、平和への扉が開かれた。制裁の撤廃は、シリア国民がその扉を自ら開き、新たな繁栄と安全の道を見出すことを可能にする。
バッラク大使はまた、これに先立ち、Xで、シャルア移行期内閣側がシリア国内で失踪した米国人の捜査を支援することを誓約したと綴った。
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シリア・クルド国民評議会のムハ…