ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イラク国境に面するブーカマール市近郊の砂漠地帯にあるアフマド・シャルア移行期政権の軍事拠点1ヵ所がロケット弾による攻撃を受け、同地に展開する新生シリア軍の第86師団の兵士1人が負傷した。
ロケット弾攻撃は、イラク領内の国境地帯に展開するイラクの人民動員隊の部隊が行ったもので、新生シリア軍はロケット弾が発射された地域に重機関銃などで応戦、また米主導の有志連合のヘリコプター複数機が上空を旋回し、警戒にあたった。
また、これを受け、シャルア移行期政権の当局は、ユーフラテス川西岸の支配地と北・東シリア地域民主自治局/シリア民主軍の支配下にあるユーフラテス川東岸を結ぶサーリヒーヤ町の通行所以外のすべての通行所を封鎖した。
閉鎖されたのは、ムーハサン市・ダフラ村、ブーライル村・スブハ村、バクラス村・シュハイル村、マヤーディーン市・ズィーバーン町、アシャーラ市・ダルナジュ村、ブーカマール市・ブーガーズ村間のすべての橋上・水上通行所。
「イランの民兵」が北・東シリア地域民主自治局の支配地に侵入するのを阻止するためだという。
だが、数時間後、閉鎖されていた通行所は再開された。
また、内務省総合治安局が人民動員隊に対処するため、増援部隊を乗せた車列を国境地帯に派遣した。
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一方、SANAによると、イラクとの国境にあるダイル・ザウル県のブーカマール国境通行所(イラク側はアンバール県カーイム国境通行所)が再開され、旅客やトラックの通行が開始された。
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シリア・クルド国民評議会のムハ…