スワイダー市で、政治勢力の代表者や活動家、市民団体などの呼びかけにより、総会が開催され、シャルア暫定大統領との連携や関係調整などを目的とする事務局を発足(2025年6月17日)

イナブ・バラディースワイダー24などによると、スワイダー県スワイダー市で、政治勢力の代表者や活動家、市民団体などの呼びかけにより、総会が開催された。

総会には、ドゥルーズ派の宗教的指導者(シャイフ・アクル)のユースフ・ジャルブーウ師とハンムード・ハンナーウィー師、ドゥルーズ派の最高宗教指導者のヒクマト・ハジュリー師の代表、キリスト教徒代表らの約120人が出席した。

2回の討議セッションから構成された大会では、事務局の発足が決定された。

会議のコーディネーターでもあるマイサー・アブドゥッラー氏によると、事務局は、アフマド・シャルア暫定大統領との連携や関係調整、国家建設への主体的参加を任務とし、メンバーの選出作業が現在進行中だという。

また、同事務局にはシャルア移行期内閣と連携するための複数の委員会も設置された。

農業技師組合の代表として会議に出席したダーヒー・ディブス氏によれば、事務局は計31名のメンバーから構成される予定で、うち6人は女性、8人は若者であり、他は政治家だという。

アブドゥッラー氏によると、大会では、国家の形態などに関する議論が行われ、参加者は、国家を宗教的・イデオロギー的な色に染めるべきではなく、法と制度に基づくべきである点で一致、分権制については、その採否を画定することが時期尚早とする意見もあったが、国家の将来の形は全国的な合意で決まるべきだという点では共通の認識があったという。

そのうえで、同氏は、シリアの統治形態が、宗派や特定の県、現在の移行政権が決定するものではなく、シリア国民全体の意思によって決められるべきであると強調した。

 

(C)青山弘之 All rights reserved.

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一方、尊厳の男たち運動とハサン・アトラシュ氏は大会への参加を見合わせた。

このうち、アトラシュ氏の不参加は、大会冒頭で名前が紹介されなかったことが理由である一方、尊厳の男たち運動は声明で、総会に来賓として招待を受けたことで、発言権も投票権も与えられなかったために、参加を拒否したと発表した。

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