シリア民主軍のアブディー総司令官はトルコの『イェニ・オズギュル・ポリティカ』紙のインタビューに応じる(2025年6月19日)

シリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官は、トルコの『イェニ・オズギュル・ポリティカ』紙のインタビューに応じた。


インタビューの要旨は以下の通り。

北・東シリアでは14年間にわたり、共同生活・平和・共存を重視する統治モデルが築かれてきた。
このモデルを全シリアに広げることが必要であり、政治的闘争を通じて実現されるべきである。
2025年4月に開催された「ロジャヴァ・クルディスタンにおけるクルドの統一と立場の一致に関する会議(コンファレンス)」は歴史的意義を持ち、クルド諸組織が団結する契機となった。
会議ではアフマド・シャルア移行期政権との対話に向けたクルド人代表団の結成が決定された。
「3月10日合意」に基づき、非中央集権的な新憲法とクルドの地位について、シャルア移行期政権と交渉を行っている。
シリア民主軍は将来的に新シリア軍の一部となることを目指し、共同軍事委員会を通じた統合作業を進めている。
ドゥルーズ派やアラウィー派と連携し、彼らの権利保障を支持している。
憲法において、すべての民族・宗教が平等に権利を保障されるべきである。
北・東シリア地域は女性主導の体制を特徴とし、新生シリアでも女性の権利と役割が明確に保証されるべきである。
女性なしに新たなシリア国家の建設は不可能である。
トルコが依然として占領を続けるアレッポ県北部、ラッカ県、ハサカ県などに住民が帰還するには、トルコが支援する武装勢力の撤退と安全確保が不可欠である。
現在、帰還と地域行政の再建に向けた準備を行っている。
イスラエルとイランの衝突に対しては対話と交渉を支持し、武力ではなく平和的手段を推奨する。
国際社会との協力は、ダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」を通じて確立した。
トルコとの現下の停戦を恒久的な和平へと発展させたい。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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