SANAによると、内務省のヌールッディーン・バーバー報道官は情報省本庁舎で記者会見を開き、6月23日にダマスカス県ドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃を実行したダーイシュ(イスラーム国)のテロ細胞の摘発に至った治安作戦の詳細を発表した。
バーバー報道官によると、6月24日に内務省と総合情報機関が共同作戦を実施し、ダーイシュの拠点を摘発、武器・爆発物倉庫を押収、事件に関与していた1名を無力化するとともに、ダマスカス郊外県のサイイド・ザイナブ廟(サイイダ・ザイナブ町)を標的とする自爆テロを実行しようとしていた別の1名を拘束に成功し、爆発物を積んだバイク1台を押収した。
報道官は、初期調査の結果として、この細胞がダーイシュに正式に属していることが確認されており、いかなる宗教団体とも無関係であること、そしてこのテロ細胞の指導者がダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市出身のシリア人、ムハンマド・アブドゥルイラーフ・ジュマイリー(通称アブー・イマード・ジュマイリー)だったと述べた。
ジュマイリーは、ダーイシュにおいて「砂漠(バーディヤ)のワーリー」として知られていた人物で、取り調べ終了後、自白の様子を撮影した映像が公開される予定。
また、バーバー報道官によると、聖マール・イリヤース教会で自爆したテロリストと、サイイダ・ザイナブ廟に向かっていたところを拘束されたもう1人のテロリストは、いずれも外国人で、ジュマイリーの支援を受け、ハサカ県のフール・キャンプからシリア中部の砂漠地帯を経由してダマスカス県に潜入ていた。
サイイダ・ザイナブ廟に自爆攻撃を行っていたテロリストは、オートバイに乗ってサイイダ・ザイナブ廟に向かおうとしていたが、治安部隊によって逮捕された。
その際、オートバイを運転していた1名は死亡、別の1人は負傷した。オートバイを運転していた1名は、聖マール・イリヤース教会の自爆犯を運んだ人物でもあった。
拘束された犯人の供述から、テロ細胞の拠点が判明し、治安部隊は同拠点でジュマイリーを含む複数のメンバーを拘束、さらに4ヵ所の隠れ家と爆発物倉庫を掌握した。
彼らは首都ダマスカスでの爆破テロを計画していたという。
バーバー報道官は一方、アンサール・スンナが犯行声明を出したことについては、偽装組織だとしたうえで、偽の犯行声明を出すことで責任を隠蔽しようと説明した。
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SANAによると、外務在外居住者省は声明を出し、6月23日にドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃を受けて、哀悼と連帯の意を表明した兄弟国および友好国、国際機関に対し、深い感謝と敬意を表明した。
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SANAによると、ダマスカス県の聖十字架教会で、6月23日にドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃の犠牲者9人の葬儀がギリシャ正教アンタキア総主教区のヨハネ10世ヤーズジー師の主催のもとに執り行われた。
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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市のカラーマ広場で、6月23日にダマスカス県ドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃の犠牲者を追悼するための黙祷集会が開催された。
また、スワイダー24によると、ハラバー村で、6月23日にダマスカス県ドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃の犠牲者5人の葬儀が行われた。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、6月23日にダマスカス県ドゥワイラア地区の聖マール・イリヤース教会で発生した自爆テロ攻撃の犠牲者を追悼するデモがジャブラ市で行われ、参加者は事件に抗議の意思を示した。
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SANAによると、世界寛容平和評議会は声明を発表し、事件を強く非難した。
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SANAによると、パキスタン外務省もXを通じて強く非難した。
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シリア・クルド国民評議会のムハ…