国連安保理はイスラエルによるシリアへの一連の爆撃を受けて緊急会合を開催:シリアとイスラエルによる非難の応酬(2025年7月17日)

UNニュースによると、国連安保理は、イスラエルによるシリアへの一連の爆撃を受け、シリアの要請に基づき緊急会合を開催した。

ハーリド・ヒヤーリー事務次長補(中東・アジア・太平洋担当)は、会合で、シリアが平和的政治移行への道のりにおいて、新たな暴力の連鎖に直面しており、その進展が脅かされていると警鐘を鳴らすとともに、イスラエルの爆撃を強く非難した。

また、イスラエルとシリアの双方に対し、1974年の兵力引き離し合意を遵守し、ゴラン高原の安定を損なういかなる行動も控えるよう要請した。

シリアのクサイ・ダッハーク国連常駐代表は、イスラエルの攻撃を国際法と国連憲章への重大な違反であり、国連加盟国の主権に対する侵害だと厳しく非難した。

また、イスラエル当局が示す攻撃の「口実」について、占領政策の一環であり、シリアを不安定にし、内戦状態に引きずり込むことを目的としていると拒否した。

これに対して、イスラエルのブリット・ジョナサン・ミラー国連次席常駐代表は、この会合をイスラエル非難を目的とした政治的動機によるものだと反発、自国民と「同胞」が殺されるのを黙って見ているわけにはいかないとして爆撃を正当化した。

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