SANAによると、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣は、ヨルダンの首都アンマンを訪れ、アイマン・サファディー外務大臣、トーマス・バッラク在トルコ米大使兼務シリア担当特使と三者会談を行った。
会談では、シリア国内の情勢と、バッラク在トルコ米大使が未明に発表した停戦合意の履行に向けた取り組みについての協議が行われ、同合意の履行、スワイダー県におけるシリアの治安部隊の展開、すべての当事者による拘束者の解放、地域社会の和解に向けた努力、社会平和の促進、人道支援の搬入、安全の確保、市民の保護、国家主権と法の支配の確立を支援するための実務的な措置について合意した。
サファディー外務大臣とバッラク大使は、スワイダー県において市民に対する違反行為を行った責任者を追及するという移行期政権の姿勢を歓迎し、暴力、宗派主義、分断や扇動、憎悪をあおる行為を排除するための努力を支持した。
これに対して、シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣は、停戦合意の成立とその実施、ならびにシリアの安全と国民の安定確保に向けたヨルダンおよび米国の役割と努力を高く評価した。
SANAによると、
サファディー外務大臣とバッラク大使は、これに先立ちスワイダー県における停戦合意などシリア情勢について協議した。
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外務省の北村俊博報道官は、スワイダー県をめぐる停戦合意が発表されたことについて、報道談話を発表した。
報道談話の内容は以下の通り。
シリア南部地域での暴力の発生及びその後のイスラエルによる攻撃を含む戦闘によるシリア情勢の悪化を、我が国として深く懸念しています。
1. 関係者間で合意された停戦合意の着実な履行を求めるとともに、全ての当事者に対し、最大限の自制を強く求めます。また、事態の収束に向けた米国を始めとする関係国による努力を評価します。
2. 同時に、我が国として、全ての当事者に対し、シリアの領土一体性と国家としての統一性を維持し、シリアの独立と主権を尊重するよう求めます。
3. 我が国は、シリア政府が包摂的な政治的解決と国民和解に向けた対話に取り組んできたことを評価しており、引き続きシリアにおいて平和的で安定した移行が実現するよう、全ての当事者が建設的な役割を果たすことを求めます。
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SANAによると、トルコのハカン・フィダン外務大臣は、マルコ・ルビオ国務長官と電話会談を行い、イスラエルによるシリア領土への繰り返される攻撃について、その深刻な結果をもたらすと警鐘を鳴らした。
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米国のジョー・ウィルソン下院議員(中東問題小委員会委員長、共和党)、アナ・スノー英国シリア担当特使、欧州連合(EU)のアヌワル・アラウニー報道官、デビッド・ラミー英外務大臣、フランス外務省は、スワイダー県をめぐる停戦合意に歓迎の意を示した。
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シリア・クルド国民評議会のムハ…