シャルア暫定大統領とフランスエマニュエル・マクロン大統領が電話会談(2025年7月26日)

大統領府は、フェイスブックを通じて、アフマド・シャルア暫定大統領とフランスエマニュエル・マクロン大統領が電話会談を行い、シリア情勢の最新動向、安定と政治的解決の道筋を支える方策、関連する地域的・国際的課題について意見を交わした。

マクロン大統領は会談のなかで、シリアの統一、独立、主権を堅持するというフランスの立場を強調、シリアの安定が地域全体にとって必要であり、人道的にも最優先事項であると述べた。

マクロン大統領はまた、イスラエルによる最近の軍事攻撃と、シリアの主権に対する継続的な侵害を強く非難、シリアの領土の一体性と、武器の保持を国家のみに限定する原則を改めて強調、国際社会に対して、シリアへの否定的な干渉を控えるよう呼びかけた。

さらに、フランスがシリアの復興と再生を、技術的・人道的な支援を通じて後押しし、フランスの民間部門のシリア市場への段階的な復帰を奨励する用意があると表明した。

これに対し、シャルア暫定大統領は、シリア国民の安全・主権・安定を支持するフランスのバランスの取れた立場に謝意を示した。

また、シリア復興や雇用創出に貢献するようなフランスからの経済・投資イニシアティブを歓迎し、とりわけ戦争により壊滅的被害を受けた重要部門への支援を求めた。

シャルア暫定大統領はさらに、スワイダー県で最近発生した出来事にも触れ、以下の通り述べた。

現在の事態は、法の支配に従わず国家に反抗し、武力で影響力を争う武装集団による治安の混乱が直接の原因である。
シリア国家はこの状況の継続を許さず、治安の回復、犯罪者の追及、地域における国家機関の再活性化を含め、全面的な責任を果たす。
イスラエルを含めた外部勢力による、このような状況の悪用や内政干渉の試みは断固として拒否されるべきであり、スワイダー県はシリア国家の不可分の一部であり、その住民は国家建設のパートナーであり、分離主義的または破壊的なアジェンダの道具ではない。

会談の終わりに、両大統領は、人道、経済、政治の各分野における課題に関して、シリアの主権を尊重し、その国民の利益に資する枠組みのもとで、協調と共通の対話チャンネルを維持していくことで合意した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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