レバノンのドゥルーズ派の精神的指導者サーミー・アビー・ムナー師は、RTアラビア語版のインタビュー番組ニュース・メーカーに出演し、スワイダー県に対するアフマド・シャルア移行期政権の進攻を批判した。
アビー・ムナー師は、以下の通り述べた。
・シャルア移行期政権は、スワイダー県住民と少数派を安心させる協定を策定すべきである。
・「シリア革命」を支援した国々は、本来国家建設と国民が安心できる社会契約の構築に努めるべきだった。
・スワイダー県の一部勢力に責任を負わせるのはおかしい。彼らは自分たちの土地を守る立場にあった。
・あたかもエルサレムを解放するかのように、部族勢力が四方八方からスワイダー県解放に集結した。この行動には違和感がある。国家が責任を取るべきだ。
・大きな責任を持つ者に対して調査と処罰を行うべきだ。スワイダー県の人々は自己防衛のために戦ったまでだ。
・どの立場であっても無辜の人々の殺害を非難する。ドゥルーズ派はシリアを解放し、独立のために闘った民であり、国民統合以外は受け入れなかった。
・停戦合意は米国の後押しのもとで実現された。これはシリアが依然として外国の庇護下にあり、自力での国家再建や国民の安心確保には支援が必要であることを示している。
・合意はイスラエルとシリアの対話によって実現された。地域では大規模な合意形成が進んでいる。スワイダー県の人々には「警戒してほしい、何かが企まれている。我々がその犠牲者になるわけにはいかない」と伝えたい。
・戦争では逸脱行為も起こるが、それは山の民(ドゥルーズ派)の本質ではない。攻撃は禁じられており、自己防衛は神聖である。
・スワイダー県の人々は自らを守る力がある。しかし我々の義務は彼らを支え、シリアが自らを再建するのを助けることだ。シリアはレバノンとドゥルーズ派の生命線である。
・精神的指導者たちとの連絡は、心を鎮め、言葉を統一し、団結を図るためである。
・ヒクマト・ヒジュリー師は大変な苦しみを味わい、標的にもなっていた。スワイダー県の宗教指導者たちには、「未来に目を向けよう」と伝えたい。未来とは、一つの統一されたシリア国家に共にあることだ。そして国家はすべての構成員を尊重する義務がある。
・犯罪を犯した責任者には処罰が必要だ。
・アゼルバイジャンでの交渉が始まった後、シャルア暫定大統領はこの立場に追い込まれたのか? イスラエルに欺かれてスワイダー県に入ったのか?
・ワリード・ジュンブラートは最高レベルで各国や国際機関と連絡を取り、スワイダー県住民の実情把握と支援を行っている。
・サウジアラビア大使館とも連絡を取り合っており、良好な関係と信頼がある。
・スワイダー県支援のための人道的キャンペーンが進められており、最初の支援はナビー・ビッリー国民議会議長から届いた。
・事態が収束した後には和解のステップが重要であり、我々は既存の関係とネットワークを通じてその準備ができている。他の関係者も和解に前向きだと思う。
・スワイダー県の同胞たちへ伝えたい。「どれほどの苦難があっても、我々の心は常にシリアと共にある。だが、真実は常に残り、ドゥルーズ派の歴史は輝かしいままであり続ける。統一とアラブ性の旗は高く掲げられ、決して手放すことはない。そして、シリア国民の絆は必ず取り戻されるであろう。
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シリア・クルド国民評議会のムハ…