アフマド・シャルア移行期政権の司法省の高官筋は報道声明を発表し、ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部が設置した高等法務委員会に名を連ねた判事らを、司法監察局に送致し、調査を行い、判事に課せられた義務に違反する行為への関与が確認された者に対して、司法権法の規定に基づいて、適切な措置を講じると表明した。
SANAによると、報道声明の内容は以下の通り。
SNS上で、スワイダー県に地元評議会が設立されたとの情報が拡散されており、その筆頭に「高等法務委員会」と称する組織がある。この組織は、行政、治安、サービスなどにかかる他の委員会を設立する複数の決定を出し、その構成メンバーには次の判事が含まれている。ムハンナド・アブー・ファウール、アイマン・ハルフーシュ、ムフィード・アンマーシャ、イサーム・アッラーウィー、シャーディー・ムルシド、ムウタッズ・サーイグ。
上記判事らは「委員会」のなかで活動を開始したが、それは司法権法の規定、とりわけ第78条以降が定める判事に課せられた義務に違反する行為である。これらの条文は、判事が司法職と他の職業、あるいは本人または代理人を通じて行う副次的な業務を兼ねることを禁じており、さらに政治的意見や志向を表明すること、政治活動への従事を禁じている。
上記判事らが開始した活動は、純粋に政治的なもので、国益に反し、分裂や分離の呼びかけを助長するものである。しかも、それは高等司法評議会以外の主体からの委任を受けて、判事ら自身が遂行したものである。また、イフラース・ダルウィーシュ判事、フザーマ・マスウード判事といった他の判事もこれらの活動に関与している可能性が伝えられている。このため、これらの判事を司法監察局に送致し、告発内容について調査を行い、関与が確認された者に対して適切な措置を取ることとした。
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シリア・アラブ赤新月社は、フェイスブックを通じて声明を出し、メソポタミア救援開発協会によるスワイダー県への人道支援物資提供を拒否した理由について、信頼性を保つために、物資の品質や消費期限を必ず確認しており、支援物資の輸送において事前の内容把握が必要であるためだと説明した。
シリア・アラブ赤新月社は、メソポタミア救援開発協会がスワイダー県に提供しようとしていた貨物車輛2台分の物資を、同社の倉庫で積み替えたが、メソポタミア救援開発協会がこれに応じなかったという。
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シリア・クルド国民評議会のムハ…