シャルア移行期政権は「北・東シリアの構成体の立場統一」会議(コンファレンス)を非難、パリでのシリア民主軍との会合を拒否(2025年8月9日)

SANAによると、アフマド・シャルア移行期政権高官筋は、「北・東シリアの構成体の立場統一」会議(コンファレンス)について、包括的な国民的枠組みを代表するものではなく、シリア国民の勝利によって損害を受けた当事者らからなる脆弱な連合にすぎないと強調した。

同筋は、この会議が現在進行中の交渉努力に対する打撃となったと指摘し、移行期政権はパリで予定されているいかなる会合にも参加せず、いかなる名称や名目の下でも旧体制時代を復活させようとする勢力とは交渉の席に着かないと述べた。

同筋は次のように述べた。

シリア政府は、市民が自らの地域レベルでも国家レベルでも、平和的に集会を開き、建設的な対話を行う権利は保障されており、国家がこれを奨励するものであると強調する。ただしそれは、シリアの領土・国民・主権の統一を掲げる包括的な国民的プロジェクトの枠組みの中で行われることが条件である。
同消息筋はさらに、宗教的または民族的集団は、自らの政治的見解を表明し、会合を開き、政党を設立する完全な権利を有しており、それは国内法の枠内であれば認められると述べた。ただし、その活動は平和的であること、国家に対して武器を取らないこと、また自らの国家像をシリア国家の形態として強制しないことが条件であるとした。
国家の形態は特定の派閥間の合意によって決定されるのではなく、国民投票によって承認される恒久憲法によって決まるものであり、全ての市民が平等に参加できることを保証するものである。
どの市民にも国家の形態について意見を表明する権利はあるが、それは脅迫や武力ではなく、公開討論や投票箱を通じて行うべきである。
今回北東部で行われたことは包括的な国民的枠組みを代表するものではなく、シリア国民の勝利と旧体制時代の終焉によって損害を受けた当事者、あるいはシリアの構成要素を事実上の力によって独占的に代表してきた、またはそのようにしようとする一部勢力による脆弱な連合にすぎない。
こうした当事者や勢力は、将来における義務から逃れ、シリア国家の基本原則―一つの軍、一つの政府、一つの国―を否定するため、外部の支援に依存してこの種の会議を利用している。
シリア政府は、分離主義者や敵対行為に関与した人物を招致・接遇する行為を強く非難する。こうした行為は3月10日協定に明白に違反するものであり…シリア民主軍とその指導部は、こうした行為の結果に関する全面的な責任を負っている。
会議はシリア問題の国際化、外国からの干渉の呼び込み、そして制裁再課を狙う試みであり、その法的・政治的・歴史的な帰結はシリア民主軍が負うべきものである。
この会議は「新たな国民軍の中核」創設の呼びかけや、憲法宣言の再検討、行政区分の変更といった、3月10日協定と相反する提案を提示する試みであった。
この会議は、シリア政府がすでに実施に着手した義務、すなわち移行期司法委員会の設置とその活動開始、そして本年2月に政府が開始した国民対話の進展と、国を安全へと導くための過程を妨害するものである。
会議は停戦履行や機関統合の義務から逃れる行為であり、協定違反の継続であると同時に、クルディスタン地域キンディール地方から指示を受ける過激なクルド系潮流のシリア・アラブ人に対する組織的な人口構成変更政策の隠れ蓑となっている。
この動きは、シリア独立前に同国の分割を目指した会議の路線を再び踏襲するものであり、シリア政府は、かつてそのような策謀を打ち砕き独立国家を樹立したシリア国民が、今日も再びこうした企てを阻止し、自信をもって第二共和制の建設へと進むであろうことを確信している。
政府は今回の会議が現在進行中の交渉努力への打撃であったとみなし、そのためパリで予定されているいかなる会合にも参加せず、いかなる名称や名目の下でも旧体制時代を復活させようとする勢力とは交渉の席に着かない。
シリア民主軍に対し、3月10日協定の履行に真摯に取り組むよう呼びかける…。また、国際社会の仲介者に対して、すべての交渉をシリア人どうしの対話の正統かつ国民的な場であるダマスカスへ移すよう求める。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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