ブルハーン・ガルユーン氏は、アラビー・ジャディードに「現代シリアにおける統治と国家の危機の根源」と題した論説を寄稿した。
論説のなかで、ガルユーン氏は、沿岸部、ダマスカス郊外県アシュラフィーヤト・サフナーヤー市、スワイダー県での大虐殺をアフマド・シャルア移行期政権の「重大な過ち」としたうえで、権力の形態を「集団・部族」の論理に基づくものと、「国家」の論理に基づくものに分類、後者が国家崩壊と法の支配喪失をもたらし、混乱と暴力を助長すると指摘した。
シリア革命は、「集団・部族」の論理に基づいていたバアス党政権の崩壊を実現したものの、移行期政権は暴力と挑発によって宗派間対立を煽り、最終的に国家そのものが一つの「部族・暴力集団」と化したしたうえで、そのなかで連邦制や分権制といった論理が、既得権保護の隠れ蓑となっていると批判、シリアが独立以来続く「部族の論理」と「国家の論理」の混交がもたらす「腐敗」から脱しない限り、国家崩壊と内戦・分裂の連鎖は続くと述べた。
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シリア・クルド国民評議会のムハ…