アフマド・ムワッファク・ザイダーン大統領府報道顧問は、イフバーリーヤ・チャンネルのインタビュー番組に出演し、ドゥルーズ派の最高宗教指導者であるヒクマト・ヒジュリー師の息子のサルマーン・ヒクマト・ヒジュリー氏が約1週間前にイスラエル軍情報局長官(シュロミ・ビンダー長官)と会談していたと主張した。
ザイダーン氏は、イスラエル側が会談において、「ドゥルーズ小国家」の樹立や自治権付与の構想を支援するいかなる約束もしていないとの姿勢を示したとしたうえで、サルマン・ヒジュリー氏は、イスラエルではなく、こうした約束を交わした者らに対して、(支援を)要請すべきだと述べた。
ザイダーン氏はまた、スワイダー県での動きは、ドゥルーズ派の歴史・現在・未来を代表するものではないと強調、一部の抗議行動でイスラエルの旗が掲げられたことを「恥と分裂行為」と表現した。
また、スワイダー県のドゥルーズ派有識者に対し、こうした行為が、彼らを代表していないことを声高に表明するよう求めた。
さらに、イスラエルに頼ることは「スルターン・バーシャー・アトラシュの子孫の名誉を汚すものだ」と警告、こうした姿勢は将来の世代に重荷を残すことになると付け加えた。
ザイダーン氏は、スワイダー県の一部勢力が「イスラエルが自分たちを守り、別の国家を作ってくれる」と考えているのは、幻想に過ぎないと指摘した。
その理由として、「イスラエルはガザ地区での戦いすら決着できず、自国の国境を完全に守ることさえできないのだから、スワイダーのような遠隔地を守れるはずがない」と断言した。
最後にザイダーン氏は、スワイダー県で起きた出来事は国全体にとっての傷であり、透明な調査を通じて癒されるべきだと述べた。
また、国家は少数の分裂勢力に対して戦略的忍耐をもって対応しており、シリア国民全体が外国のアジェンダのために利用されることは許さないと強調した。
**
これに対して、サルマーン・ヒクマト・ヒジュリー氏は、シリア人権監視団に宛てて声明を出し、ザイダーン顧問の発言内容を全面否定した。
(C)青山弘之 All rights reserved.
シリア・クルド国民評議会のムハ…