トゥルー・プラットフォーム:アラブ系メディアがスワイダー県のベドウィンの人口に関して虚偽の数字を拡散していたとする検証レポートを発表(2025年8月21日)

トゥルー・プラットフォームは、アラブ系メディアがスワイダー県のベドウィンの人口に関して虚偽の数字を拡散していたとする検証レポートを発表した。

レポートによると、各メディアで拡散されたベドウィンの人口は以下の通り。

アラビー・ジャディード:7月17日にスワイダー県には25万人のベドウィンが住み、人口の3分の1を占めると報じた。

『シャルク・アウサト』:7月21日に、アラブ部族が人口の30%を占めると伝えたが、総人口の数字には触れなかった。

・ジャズィーラ・チャンネル:7月19日に、Instagramで「人口25万人」と題した動画を配信したが、統計の出典を明示しなかった。

・X(旧Twitter)の複数アカウント:スワイダーから5万〜14万人のベドウィンが避難したと主張した。

なお、スワイダー県民政局が2023年12月31日付で作成し、2022年7月から2024年5月まで県知事を務めたバッサーム・マムドゥーフ・バーシクが承認した最新の公式統計によると、スワイダー県の総人口:569,861人、うちベドウィン人口は33,122人。

これに基づくと、スワイダー県におけるベドウィンの割合は5.81%であり、「25万人」「人口の3分の1」「30%」という報道はすべて事実無根である。

一方、国連人道問題調整事務所(OCHA)は8月14日の最新情報で、暴力により19万人以上が避難したと発表したが、この数字はベドウィンとドゥルーズ派を区別しておらず、避難者全体を指している。

これに対して、緊急事態災害省の統計(8月9日時点)によると、ベドウィンの避難者は28,768人に過ぎない。

以上を踏まえて、レポートは以下の通り結論づけている。
・ベドウィン人口25万人、人口の3分の1、30%という報道は虚偽。
・ベドウィンの避難者15万人という数字も虚偽。
・2023年末時点のベドウィン人口は33,122人。
・2025年8月9日時点の避難者数は28,768人。

(C)青山弘之 All rights reserved.

SyriaArabSpring

Recent Posts