UNによると、安保理でシリア情勢への対応を協議するための会合(第10048会合)が開催された。
会合のなかで、ナジャト・ロシュディ国連シリア担当事務総長副特使は、国連安保理決議第2799号を歓迎する一方、イスラエル軍が引き続き民間人を危険にさらし、移行期を脅かしていると述べた。
また、一部地域での暴力の持続、指定テロ組織および外国人テロ戦闘員の継続的存在を指摘した。
シリア国連常駐代表のイブラーヒーム・アラビー大使は、移行期、「テロとの戦い」への協力が順調に進んでいると説明したうえで、イスラエルによる侵害を厳しく非難した。
これに対して、イスラエル代表は、イスラエルはシリアが共存の準備ができていると信じたいが、それは柔らかな言葉ではなく具体的行動によって示されなければならないとしたうえで、無辜のマイノリティの血が引き続きシリアの大地を染めていると述べた。
また、イスラエルは国境に民兵を許容しないと強調、イスラエルは「平和を愛する国家」であり、エジプト、ヨルダン、UAE、モロッコ、バーレーン、スーダンと和平条約を締結してきたとしたうえで、「インシャアッラー、シリアとも和平条約を結ぶだろう」と述べた。
トルコ、イラン、アルジェリア、パキスタン、韓国の代表は、イスラエルによるシリアへの侵略を非難し、安保理に行動を求めるとともに、ベンヤミン・ネタニヤフ首相らのシリア南部訪問に懸念を表明し、シリア領内からのイスラエルの撤退を求めた。
ロシアの代表は、イスラエルは自衛の名目の下に「南シリアに緩衝地帯を作るための全面的作戦を事実上開始した」と述べ、非難した。
中国の代表は、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者の訪中を歓迎し、シリアが「一帯一路」構想への参加の意思を示したことを歓迎した。
(C)青山弘之 All rights reserved.
シリア・クルド国民評議会のムハ…