青山弘之「混乱を再生産するイスラーム国と欧米:その奇妙な親和性」
『世界』第862号、2014年11月、pp.145-153
米英仏が化学兵器使用疑惑を根拠にシリアへの限定的攻撃を画策してから1年が経った2014年9月、バラク・オバマ米大統領は、イスラーム国を殲滅するとしてシリア空爆の意思を再び表明した。イスラーム国を「ガン」と非難する米国の好戦的な姿勢は、反体制派を「細菌」と呼び、「テロとの戦い」の名のもとにその殲滅をめざしてきたバッシャール・アサド政権を彷彿とさせる一方、既存の国家枠組みを軽視する欧米諸国の支援策は、シリア、イラク両国国境の撤廃を主唱し、混乱を助長するイスラーム国との奇妙な親和性を感じさせる。混沌の中東を読み解く。・・・
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