イスラーム国をめぐる動き:ダーイシュがラッカ住民にシリア軍兵士3人を蹴り殺させる(2014年11月7日)

ラッカ県では、『ハヤート』(11月8日付)などによると、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市の広場で、住民にシリア軍兵士3人を蹴り殺させた。

こうした処刑が行われるのが、これが初めてで、3人は、ダーイシュによる第17師団基地、タブカ航空基地攻撃時に捕捉された兵士だという。

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ヒムス県では、『ハヤート』(11月8日付)によると、シリア軍が奪還したシャーイル油田一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)が反撃に転じ、兵士数十人を殺害、戦車9輌を破壊、7輌を捕獲した。

ダーイシュが破壊・捕獲した戦車は、「虎」の異名で知られるスハイル・ハサン大佐の部隊に所属する戦車だという。

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アレッポ県では、ダーイシュ(イスラーム国)アレッポ州広報局が、県北部のクルド人の20村がダーイシュへの忠誠を宣言したと発表した。

『ハヤート』(11月8日付)が伝えた。

また、ARA News(11月7日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とイラク・クルディスタン地域のペシュメルガ部隊が、アレッポ市東部のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対する合同作戦を行い、ダーイシュの狙撃手を殺害した。

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米中央軍によると、米国など有志連合は、アレッポ県アイン・アラブ市一帯、ラッカ県タッル・アブヤド市一帯などでダーイシュ(イスラーム国)に対して8回にわたって空爆を行い、武器庫、拠点などを破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(11月7日付)によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区、ハウィーカ地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)
の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, November 7, 2014、AP, November 7, 2014、ARA News, November 7, 2014、Champress, November 7, 2014、al-Hayat, November 8, 2014、Kull-na Shuraka’, November 7, 2014、al-Mada Press, November 7, 2014、Naharnet, November 7, 2014、NNA, November 7, 2014、Reuters, November 7, 2014、SANA, November 7, 2014、UPI, November 7, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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