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ハサカ県では、クルドオンライン(4月25日付)によると、タッル・タムル町西部で未明から午前中にかけて、住民2人が武装集団に殺害された。
また、クッルナー・シュラカー(4月25日付)によると、タッル・タムル町内で民主統一党人民防衛隊とシャッラービーン部族の民兵が交戦した。
これに関して、ハワル通信(4月25日付)は、戦闘が、シャッラービーン部族の民兵と住民のけんかに民主統一党人民防衛隊が介入したことで発生、これにより女の子1人を含む2人が死亡したと報じた。
さらにクルドオンライン(4月25日付)によると、タッル・タムル町で民主統一党人民防衛隊とバアス党員からなる武装集団が交戦し、バアス党員10人が殺害され、党員多数が捕捉された。
殺害されたのは、タッル・タムル支局のハサン・トゥウマ書記長らで、武装集団は市民の家を攻撃しようとしていたという。
一方、SANA(4月25日付)によると、ルマイラーン地方のユースフフィーヤ村の住民が、シャームの民のヌスラ戦線の侵入を阻止、撃退した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー市のアレッポ街道地区で軍と反体制武装集団が交戦し、軍兵士5人、武装集団戦闘員5人が死亡した。
また同監視団によると、反体制武装集団が同地区のナースィル・アルワーニー学校を制圧した。同学校は軍の拠点として使用されていたのだという。
一方、同市北部での交戦では、反体制武装集団の戦闘員9人が死亡したという。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ジュダイダ市、イバーダ市、ナブク市、ヤブルード市などを軍が空爆・砲撃した。
一方、SANA(4月25日付)によると、ハラスター市、フサイニーヤ町、ダーライヤー市などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区を軍が空爆した。
一方、SANA(4月25日付)によると、アズバキーヤ地区のムルシド・ハーティル通りで、反体制武装集団が爆弾を仕掛けた車を爆発させた。死傷者はなかった。
またジャウバル区、バルザ区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ヌッブル市で反体制武装集団が発射した迫撃砲弾により市民2人が死亡した。
またバヤーヌーン町などに軍が砲撃を加えたほか、ハンダラート・キャンプ、アレッポ市アーミリーヤ地区などで軍と反体制武装集団が交戦した。
一方、SANA(4月25日付)によると、アルカミーヤ村、カフルハーシル村、マンナグ村周辺、バヤーヌーン町、マーイル町、ダイル・ジャマール村、マンスーラ村、ハーン・アサル村、ハイヤーン町などで、軍が反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
アレッポ市では、シャイフ・マクスード地区、旧市街などで、軍が反体制武装集団に対する特殊作戦を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヤードゥーダ村などが軍の砲撃を受けた。
一方、SANA(4月25日付)によると、ヨルダン領からタッル・シハーブ町に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。
またヌアイマ村では、軍が反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ハリータ村が軍の砲撃を受けた。
一方、SANA(4月25日付)によると、ダイル・ザウル市のシャイフ・ヤースィーン地区、ハウィーカ地区、ジュバイラ地区などで、軍が反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、クサイル市を軍が空爆した。
一方、SANA(4月25日付)によると、ヒムス市ワーウィヤート地区、サッルーミーヤ市、シューマリーヤ市、ハミーディーヤ市、アルジューン市、東ブワイダ市、ウユーン・フサイン市、バイト・ラービア市、カマーム市、ダブア市、西ダミーヤ市、ラスタン市、ガントゥー市、サアン村、タルビーサ市、ダール・カビーラ村などで、軍が反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
またクサイル市郊外のブルハーニーヤ村・アイン・タンヌール村間で、関係当局が反体制武装集団によって殺害された市民の遺体が遺棄されている「集団墓地」を発見した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マルイヤーン村、バシーリーヤ市、ラカーヤー村、マアッラト・ヌウマーン市、マアッル・シャムシャ市、マアッル・シャマーリーン市などが軍の砲撃を受けた。
一方、SANA(4月25日付)によると、アイン・スーダ村、アイン・バーリダ村、バシュラームーン村、ブザイト市、ビダーマー町、バルナース市、トゥッファーヒーヤ市、ナージヤ村、ザンバキー市、カニーヤ村、ヤアクービーヤ村、ラーム・ハムダーン市、カフルルーヒーン村、サルヌーバシュ市、サラーキブ市、ヒルバト・マールティーン村、ナイラブ村、ウンム・ジャリーン村、ドゥウーン村、アブー・ズフール軍事基地周辺などで、軍が反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、対イラク国境地帯に位置するヤアルビーヤ町、タッル・ハミース市が軍の砲撃を受けた。
ファイサル・ミクダード外務在外副大臣は「反体制勢力への米国の支援は、逆の結果をもたらすだろう。シリアでテロの炎を拡げ、それは世界全体におよぶだろう」と述べた。
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クッルナー・シュラカー(4月25日付)は、アリー・マムルーク国民安全保障会議議長とファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣が、両国の緊張関係に関してヨルダン高官と協議するため、秘密裏にアンマンを訪問した、とバフジャト・スライマーン在ヨルダン・シリア大使が明らかにしたと報じた。
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『イクティサーディー』(4月25日付)は、財務省が、反体制活動家のハイサム・マーリフ弁護士の資産を凍結したと報じた。
「国家転覆をもくろむ政治結社に参加した」のが理由だという。
米ホワイトハウスは、複数議員に送った書簡のなかで、諜報機関の分析だけでは十分ではない」としつつ、「我々の諜報機関は、一定の確信をもって(varying degrees of confidence)、シリアの体制がシリアで小規模に化学兵器、とりわけサリンを使用したと分析している」と述べ、米当局がアサド政権による化学兵器使用を前提に情報収集活動を行っていることを明らかにした。
BBC(4月25日付)によると、「一定の確信をもって(varying degrees of confidence)」という表現は、諜報機関に別の見解がある場合に用いられる、という。
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チャック・ヘーゲル米国防長官は、訪問先のUAEで、シリア政府が化学兵器、とりわけサリンが小規模に使用されたことを示す証拠を米諜報当局がつかんだと述べた。
しかしヘーゲル国防長官は、結論を出すのは時期尚早だと述べ、あらゆる情報を集めて事実関係を確認する必要があると指摘。「何が起きたのか、誰に責任があるのかといった詳細についてはまだ調査中だ」と語った。
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英国外務省報道官は声明を出し、「我々は限定的な情報だが、シリアでのサリン・ガスなど化学兵器使用を示す多くの信頼できる情報を持っている」と発表した。
AFP, April 25, 2013、Akhbar al-Sharq, April 25, 2013、BBC, April 25, 2013、al-Hayat, April 26, 2013、al-Iqtisadi, April 25, 2013、Kull-na Shuraka’, April 25, 2013、Kurdonline, April 25,2013、Naharnet, April 25, 2013、Reuters, April 25, 2013、SANA, April 25, 2013、UPI, April
25, 2013などをもとに作成。
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