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ダマスカス県では、サブウ・バフラート広場とシャフバンダル広場の間にある駐車場近く路上で、大量の爆発物を積んだ車が自爆し、市民14人が死亡、146人が負傷した。
また自爆テロの現場に近いサリーム・ブハーリー学校、ブアイラー・モスクなどに被害が出た。
SANA(4月8日付)が報じた。
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ダマスカス郊外県では、SANA(4月8日付)によると、ブカイン市、フサイニーヤ町、ズィヤービーヤ町、フジャイラ村、バービッラー市、ヤルダー市、ムライハ市、ウタイバ村、イバーダ市、ジャイルード市、ルハイバ市などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員など複数の戦闘員を殺傷し、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス県では、SANA(4月8日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員など複数の戦闘員を殺傷し、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、SANA(4月8日付)によると、クサイル市郊外で軍が反体制武装集団の拠点を攻撃、戦闘員を殺傷した。
またレバンからタッルカラフ市郊外に潜入しようとした武装集団を軍が撃退した。
さらにタドムル市、アーバル市、東ブワイダ市、シューマリーヤ市、ハイダリーヤ村、ダブア市、イクマーム市、西ダミーヤ市、ハミーディーヤ市、ヒムス市カラービース地区、クスール地区などで、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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イドリブ県では、SANA(4月8日付)によると、戦闘員をトルコ領内に搬送しようとしていた反体制武装集団の車列を軍が攻撃、破壊した。
車列にはトルコの救急車輌も加わっていたという。
またマジュダリーヤ市、アリーハー市、カフルズィーター市、ダイル・サンバル村、ナイラブ村、マアッラト・ヌウマーン市、サラーキブ市、クマイナース村、タリーハ市、トゥウーム村、サルミーン市などで、軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線メンバーなど複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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アレッポ県では、SANA(4月8日付)によると、マンナグ村、カフルハムラ村、ウワイジャ地区、ハンダラート・キャンプ、ハーン・トゥーマーン村などで、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
またアレッポ市では、シュカイイフ地区、カースティールー地区、シャイフ・サイード地区、サーフール地区、バーブ街道地区、シャイフ・マクスード地区などで、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ラタキア県では、SANA(4月8日付)によると、ブルジュ・ラフマリーヤ村、ガマーム村で、軍が反体制武装集団の拠点を攻撃・破壊し、戦闘員を殲滅した。
またラタキア市バサーティーン・リーハーン地区では、治安当局が反体制武装集団のアジトに突入し、武器弾薬を押収した。
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クナイトラ県では、SANA(4月8日付)によると、県の市村議会部門行政局メンバーのハサン・ハッスーン氏がハーン・アルナバ市で反体制武装集団に撃たれ、死亡した。
ワーイル・ハルキー首相は事件発生直後、現場を視察し、自爆テロを激しく非難するとともに、「シリアは全土において治安と安定を回復する最後まで、テロとの戦いを突き進む」との意志を改めて示した。
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『ガーディアン』(4月8日付)は、西側外交筋の話として、シリア軍がゴラン高原に駐留する精鋭部隊20,000人をダマスカス郊外県の各戦線に配備したと報じた。
ダマスカス県サブウ・バフラート広場近くでの自爆テロに関して、クッルナー・シュラカー(4月8日付)は、事件現場の写真を検証し、犯行が政府の自作自演だと断じた。
その根拠として同報道は以下の点を指摘した。
1. 爆発がSANAの発表とは異なり、中央銀行と投資委員会の間に位置する駐車場内で発生したと考えられる。
2. 車爆弾による自爆テロであるならば、投資委員会ビルから約300メートル離れた税手数料委員会の施設に被害は及ぶはずがない。
3. イフバーリーヤ・チャンネルのアナウンサー、ジャアファル・アフマドが事件発生当時から現場にいたと認めている。
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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ダマスカス県サブア・バフラート広場近くでの自爆テロに関して、「爆発が起きた地区およびその周辺でとられている治安厳戒態勢を踏まえると、直接ないしは自らのツールを駆使して関与した」と断じ、政権の自作自演だと主張した。
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自由シリア軍のザイド・ブン・ハーリス旅団は声明を出し、4月7日に第4師団治安局のハルドゥーン・ハーミド・バドルをダマスカス郊外県西グータ地方で身柄拘束したと発表した。
声明によると、バドルは、県内の学校、商店街、街道などに即席爆弾を仕掛けたと証言している、という。
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クッルナー・シュラカー(4月8日付)によると、クルド最高委員会は、アレッポ県アフリーン市で避難生活を送るアレッポ市民(シャイフ・マクスード地区、アシュラフィーヤ地区住民)への無許可での人道支援を禁じる決定を下したと報じた。
同報道は、在欧クルド人組織の人道支援物資を搬送していた貨物トラックが、この措置により市内への進入を阻止されたとしたうえで、クルド最高委員会が今や民主統一党の支配下に置かれてしまっていると批判した。
しかし、これに関して、クルドオンライン(4月8日付)は、シャームの民のヌスラ戦線の要員が、避難民への人道支援物資を積んだクルド最高委員会の貨物トラック10輌の通行をタッル・ハルフ市近くの街道で阻止し、アイン・アラブ市、アフリーン市に入ることを禁じた、と報じた。
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民主的変革諸勢力国民調整委員会のハイサム・マンナーア在外局長は『ハヤート』(4月9日付)に対して、委員会とシリア革命反体制勢力国民連立の対話が「制度的対話でなく、個人の間で行われている」だけだとしたうえで、「シリア・ムスリム同胞団は自らの特権を犠牲にはしないだろう」と批判した。
また「連立からは何らの真摯な提案はなく、連立に参加していない反体制勢力に若干のポストを提示しているだけだ」と付言した。
一方、アサド政権に対しては、軍事的解決を放棄し、交渉に向けて真剣な対応を示すべきだと批判、同政権を支援する国々に圧力をかけるよう呼びかけた。
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シリア革命反体制勢力国民連立は、フェイスブック(4月8日付)で、ガッサーン・ヒートゥー暫定政府首班が7日にイドリブ県の「解放区」を訪問し、組閣のための諮問を行ったと発表した。
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シリア・ムスリム同胞団のムハンマド・リヤード・シャカファ最高監督者は『ラウワード』(4月8日付)のインタビューに応じ、そのなかで米国が自らの思い通りとなる組織を探しているがゆえに、愛国的な反体制勢力や自由シリア軍を支持していないと述べた。
またシリアの反体制勢力が化学兵器を入手していないと断言、またシャームの民のヌスラ戦線が革命防衛と反体制運動を行っていると支持した。
さらに、シリア革命反体制勢力国民連立のガッサーン・ヒートゥー暫定政府首班が民主的に選ばれ、そのことは同胞団がほかの反体制勢力との関係において民主主義を遵守していることを示していると自賛した。
ナハールネット(4月8日付)は、ヒズブッラーに近い消息筋の話として、ヒムス県クサイル地方での反体制武装集団との戦闘でヒズブッラーのメンバー2人が7日に死亡し、8日にベカーア県バアルベック郡で埋葬されたと報じた。
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UNHCRは、レバノン国内で難民登録したシリア人避難民の数が40万人に達したと発表した。
国連の潘基文事務総長は、オランダのハーグでの化学兵器禁止条約に関する国際会議での記者会見で、シリアでの化学兵器使用に関する調査委員会に関して「我々の準備はできている…。キプロスに先遣隊がおり、最終段階に入っていると今日にでも発表できる」と述べた。
そのうえで「シリアで化学兵器が試用された可能性があるすべての場所での調査を私が強く約束していることを示すものだ。我々が今待っているのは、シリア政府からの開始のサインであり、そのうえで我々はいかなる化学兵器が、いかなる場所で使用されたのかを特定する」と述べ、シリア全土での調査を行いたいとの意向を示した。
これに対して、SANA(4月8日付)は、シリア外務在外居住者省高官の話として、「潘事務局長の発言は、調査委員会にシリア全土への展開という追加の任務を付与することを求めてきたが、これはシリアの要請に反するものであり…、主権侵害である」と批判した。
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イラクのアリー・ムーサウィー首相付広報顧問は、イラク当局がシリアに向かっていたイランの貨物機をバグダード空港に強制着陸させ、積み荷の検査を行ったが、武器ではなく医療物資が積まれていたと発表した。
AFP(4月8日付)が報じた。
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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がドイツを訪問し、アンゲラ・メルケル首相と会談した。
『ハヤート』(4月9日付)によると、会談で、プーチン大統領はシリア危機に対するロシアの姿勢を「詳細に」伝え、メルケル首相は、政治的解決に向けた行動の必要を強調したが、「シリアなどに関するさまざまな問題への対処方法において意見の相違があった」(プーチン大統領)という。
AFP, April 8, 2013、Akhbar al-Sharq, April 8, 2013、The Guardian, April 8, 2013、al-Hayat, April 9, 2013, April 10, 2013、Kull-na Shuraka’, April 8, 2013、Kurdonline,
April 8, 2013、Naharnet, April 8, 2013、Reuters, April 8, 2013、SANA, April
8, 2013、UPI, April 8, 2013などをもとに作成。
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