開催3日目となるモスクワでのシリア政府(バッシャール・ジャアファリー国連代表大使が団長)と反体制派の和平交渉「モスクワ1」は、双方の代表者が初めて会した。
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、双方に対して「テロの脅威に立ち向かうため足並みをそろえる」よう呼びかけるとともに、「我々は政治家、市民社会の代表が、テロとの戦いで足並みをそろえることの重要性を理解していると確信する…。シリア国民の統合を再生させるカギとなるべきだ」と強調した。
『ハヤート』(1月29日付)によると、午前中のセッションでは、反体制派代表者が以下10項目からなる要求を文書で示した。
1. (樽爆弾、「地獄の大砲」による)無差別攻撃の停止。
2. 言論犯、平和的活動家、女性、子供の釈放。
3. 人質、捕虜、とりわけ女性、子供の解放。
4. シリア全土への食糧、医療、人道支援物資の搬入許可。
5. 「シリア人権委員会」の設置と、同委員会による人道侵害問題への直接介入。
6. メディア独占の解除。
7. 上記6点を実施するための合同委員会の設置。
8. シリア国民に対して(欧米諸国、湾岸諸国が科している)経済制裁の解除に向けた行動。
9. 過去の逮捕に関するファイルの開示。
10. シリア国家への武器保有制限に向けた政治プロセス。
このうち10番目の項目に関しては、反体制派内でも賛否が分かれ、シリア軍内にクルド人部隊を特設する案や、自由シリア軍を特別部隊として温存する案などが示された。
また経済制裁解除に関する8番目の項目についても、シリア政府に資するとの反対意見が見られたという。
AFP, January 28, 2015、AP, January 28, 2015、ARA News, January 28, 2015、Champress, January 28, 2015、al-Hayat, January 29, 2015、Iraqi News, January 28, 2015、Kull-na Shuraka’, January 28, 2015、al-Mada Press, January 28, 2015、Naharnet, January 28, 2015、NNA, January 28, 2015、Reuters, January 28, 2015、SANA, January 28, 2015、UPI, January 28, 2015などをもとに作成。
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