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ダマスカス県では、SANA(3月26日付)によると、バラームカ地区の学校が密集する街区(SANA周辺)、バーブ・シャルキー地区近くの産婦人科病院、ダラール・モスク、ダマスカス大学法学部キャンパスに、反体制武装集団が撃った迫撃砲が複数発着弾し、少女1人を含む3人が死亡、また学生など複数が負傷した。
またイフバーリーヤ・テレビ(3月26日付)によると、ルクンッディーン区で、反体制武装集団が爆弾を搭載したマイクロバスを自爆させ、複数の市民が死傷した。
この自爆テロに関して、シリア人権監視団は軍人2人が死亡したと発表した。
さらに、イフバーリーヤ・テレビ(3月26日付)によると、ウマイーイーン広場にも迫撃砲が着弾し、市民1人が死亡、複数が負傷した。
一方、シリア人権監視団によると、バルザ区の治安機関施設で爆弾3発が続けて爆発し、軍兵士19人を含む22人が死亡した。
このほか、SANA(3月26日付)によると、バーブ・ムサッラー地区のダルアー行きバス乗り場裏で、爆弾が仕掛けられた車が爆発したが、負傷者はなかった。
他方、SANA(3月26日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザマルカー町、カフルバトナー町、アイン・タルマー村、ダイル・アサーフィール市、ジャルマーナー市郊外、ハジャル・アスワド市などに軍が砲撃を加え、カフルバトナー町では子供1人が死亡した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、軍がヒムス市バーブ・アムル地区を完全制圧、クッルナー・シュラカー(3月26日付)によると、同地区に潜入していた反体制武装集団は撤退した。
また監視団によると、ヒムス市郊外のアーバル市で、子供4人、女性5人を含む市民13人の遺体が発見された。
遺体はナイフでのどを斬られていたという。
一方、SANA(3月26日付)によると、反体制武装集団がタドムル中央刑務所およびタドムル市南西部を襲撃したが、軍が撃退し、多数の戦闘員を殺傷、装備を破壊した。
また、ダール・カビーラ村、ハミーディーヤ村、ラスタン市、ヒムス市バーブ・フード地区などで、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダーイル町、ジャースィム市、インヒル市などに軍が砲撃を行った。
一方、SANA(3月26日付)によると、ダルアー市アルバイーン地区で、軍が反体制武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷し、装備を破壊した。
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ハサカ県では、複数の反体制活動家によると、ミールビーヤ検問所で、ダイル・ザウル県出身の市民8人の遺体が発見された。
遺体には拷問の跡があったという。
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アレッポ県では、SANA(3月26日付)によると、アレッポ市サーフール地区、ライラムーン地区でスィムアーン山のイブラーヒーム・アブドゥルカリーム民事裁判所判事が反体制武装集団に暗殺された。
また、ムスリミーヤ村、マンナグ村、フライターン市、マアーッラト・アルティーク村、サッハーラ村、カフルハーシル村、カフルダーイル村、ハーン・トゥーマーン村などで、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
アレッポ市では、シャイフ・サイード地区、ブスターン・カスル地区、ブスターン・バーシャー地区などで、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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イドリブ県、カフルタハーリーム町に対して、軍が砲撃を加えた。
一方、SANA(3月26日付)によると、ラーミー村、ヒッラ市・カフルズィーター市間、カフルタハーリーム町、サルキーン市、ワーディー・ダイフなどで、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス郊外県では、SANA(3月26日付)によると、アルバイン市、ザマルカー町、ウタイバ村、ドゥーマー市、フジャイラ村、ブワイダ市、ダーライヤー市、ナースィリーヤ村、ヤブルード市、アドラー市などで、軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線メンバーなど複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ラタキア県では、SANA(3月26日付)によると、フール村で、軍がシャームの民のヌスラ戦線の拠点を攻撃、戦闘員を殲滅した。
ドーハでアラブ連盟首脳会議が開催され、議長を務めるカタールのハマド・ブン・ハリーファ首長が、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ議長とガッサーン・ヒートゥー暫定政府首班をシリア代表の席に着かせた。
一反体制組織の代表が首脳会談の代表席に就くのは、前例がない。
シリアの代表席についたハティーブ議長は、シリア代表としての参加を認められたことを「勇気あるイニシアチブ」と述べ、謝意を示した。
「この席は、シリア国民が長らく剥奪されてきた正統性の一部をなす」と述べたうえで、米ジョン・ケリー国務長官に対して、シリア北部全土をNATOのパトリオット・ミサイルによる迎撃対象に含むよう求めたことを明らかにした。
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サウジアラビアのサルマーン・ブン・アブドゥルアズィーズ副首相兼国防大臣はアブドゥッラー国王のメッセージを代読、そのなかでアサド政権がさまざまな武器を用いて国民の殺戮を続けていると一方的に非難、また「シリア危機が地域の治安と安定に深刻な影響」をもたらすと警鐘を鳴らし、国際社会に意見対立を解消するよう呼びかけた。
『ティシュリーン』(3月27日付)は、ドーハでのアラブ連盟首脳会議でシリア革命反体制勢力国民連立がシリア代表のポストを与えられたことに関して、「カタールの行った強盗」、「法的、政治的、道徳的犯罪」と非難した。
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アラブ連盟シリア代表のユースフ・アフマド大使は、ドーハでの連盟首脳会談でシリア革命反体制勢力国民連立がシリア代表のポストを与えられたことに関して、「すべてのアラブ諸国の反体制組織が(連立と同様の)要求を許す違法な先例となった」と非難した。
シリア国外で活動する主な反体制活動家たちが共同声明「シリアのための声明」を出し、シリア革命反体制勢力国民連立に暫定政府樹立の試みを止め、「一勢力だけの支配からの脱却」を求めた。
共同声明を出したのは、シリア革命反体制勢力国民連立を脱会したカマール・ルブワーニー、ワリード・ブンニー、シリア民主フォーラムのミシェル・キールー、シリア国民評議会を脱会したバスマ・カドマーニー前報道官、「我らみなシリア人」大会主催者のバッサーム・ユースフ、在米研究者のラドワーン・ズィヤーダ、ジャーナリストのファーイズ・サーラ、フアード・ハミーラら。
声明において活動家らは、暫定政府樹立が、「国内の分裂をもたらし、自由シリア軍司令部や戦闘員から厳しい批判を受けている」として、その中止を求めた。
また「一勢力、一潮流の支配の脱却」を求め、シリア・ムスリム同胞団の独断主義を批判、民主的市民潮流の代表者25人の参加、女性の代表者の増加を求めた。
一方、反体制勢力と自由シリア軍の関係強化のための基礎を構築し、「国民統合の枠組み」のもとでの武装闘争の規律向上の必要を強調した。
http://all4syria.info/Archive/76451
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サウジアラビア紙『ウカーズ』(3月26日付)は、自由シリア軍創設者のリヤード・アスアド大佐暗殺未遂に関して、同大佐の運転手をしていたムッラー・フワイクが、「外国勢力と関係のある自由シリア軍内の誰かが車に爆弾をしかけた」と報じた。
フワイクは離反兵で、ウィーンを拠点としているという。
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反体制活動家のハーリド・サーリフは、UPI(3月26日付)に対して、シリア革命反体制勢力国民連立のガッサーン・ヒートゥー暫定政府首班が「ドーハでのアラブ連盟首脳会議後にトルコに戻るだろう…。活動拠点はアサド大統領が政権の座を去るまでの暫定的なものとなろう」と述べ、同首班がシリア国内で活動しないことを明らかにした。
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シリアのための第三潮流は声明を出し、3月24~25日にダマスカス県で開催された国民対話会合に参加しなかったとしたうえで、潮流のメンバーは組織を代表せず、個人として参加したと発表した。
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シリア国民変革潮流は、声明を出し、自由シリア軍創設者のリヤード・アスアド大佐暗殺未遂をアサド政権による犯行と断じ、非難した。
国連の潘基文事務総長は、アキ・セルストロム氏(スイス人)をシリアでの化学兵器使用に関する調査委員会の委員長に任命した。
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ジェイ・カーニー米ホワイトハウス報道官は、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ議長が米ジョン・ケリー国務長官に対して、シリア北部全土をNATOのパトリオット・ミサイルによる迎撃対象に含むよう求めたと述べたことに関して、「我々はこの要請を検討したが、NATOはシリアに軍事介入する意思はない」と述べ、拒否したことを明らかにした。
AFP, March 26, 2013、Akhbar al-Sharq, March 26, 2013、al-Hayat, March 27, 2013、Kull-na Shuraka’, March 26, 2013、al-Kurdiya News, March 26, 2013、Naharnet, March 26, 2013、Reuters, March 26, 2013、SANA, March 26, 2013、Tishrin, March 27, 2013、ʻUkaz, March 26, 2013などをもとに作成。
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