ダマスカス県、ダルアー県、クナイトラ県の3県が接するいわゆる「死のトライアングル」地帯では、シリア人権監視団によると、シリア軍が同地の制圧を完了させるべく、クナイトラ県マスハラ村一帯、カフル・ナースィジュ村、カフルシャムス町、ブスル・ハリール市一帯などを「樽爆弾」などで激しく空爆、国防隊、ヒズブッラー戦闘員らとともにシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。
これに関して、ロイター通信(3月11日付)は、ダマスカス郊外県の反体制武装集団支配地域で、約70人の戦闘員がシリア軍に投降したと伝えた。
一方、SANA(3月11日付)は、ヒムス県、ダマスカス郊外県、ダマスカス県、アレッポ県、イドリブ県各所で、反体制武装集団のメンバー527人が関係当局に投降、その後方面となり釈放されたと伝えた。
シリア軍の攻勢が続く中、ダルアー県で活動するムウタッズ・ビッラー旅団(自由シリア軍南部戦線所属)は声明を出し、同じく同県で活動するイスラーム・ムサンナー運動が、アシュアリー農場にあるムウタッズ・ビッラー旅団本部の警備隊を放逐、爆破したと批判、ハウラーン地方のシャイフらに事実解明を求めた。
**
このほか、ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥーマー市一帯を空爆、ザバダーニー市一帯でジハード主義武装集団と交戦した。
一方、ダマスカス郊外県バービッラー市で活動する地元評議会は、声明を出し、シャームの民のヌスラ戦線の指導者アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏に対して、同市やバイト・サフム市で使徒シャーム旅団(「自由シリア軍」)と交戦したヌスラ戦線の武装集団を破門するよう求めた。
声明において、地元評議会は「シリア全土においてシャーム戦線は、ムジャーヒディーンの同胞だと考えている」としつつ、「ヌスラ戦線の旗のもと、一部の幹部が…殺害、拉致、イスラーム教徒への背教宣告、攻撃といった行いをしている」と非難、その破門を求めた。
他方、SANA(3月11日付)によると、カラムーン山地一帯郊外無人地帯、マシュラファ村郊外無人地帯、カーラ市郊外無人地帯、ドゥーマー市、アーリヤ農場、アルバイン市、ザマーニーヤ村郊外、ビラーリーヤ村郊外、バハーリーヤ村郊外、カースィミーヤ町郊外で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
また、ダルアー県では、SANA(3月11日付)によると、インヒル市などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がアレッポ市マサーキン・サビール地区、シャイハーン交差点一帯を迫撃砲で攻撃した。
またバーシュカウィー村一帯では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線などジハード主義武装集団と交戦する一方、シリア軍がハンダラート・キャンプ一帯を空爆した。
これによりヌスラ戦線の地元司令官ら4人が死亡したという。
一方、クッルナー・シュラカー(3月11日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動がバーシュカウィー村でシリア軍部隊を要撃、士官(中尉)1人を含む兵士11人を殺害した。
他方、SANA(3月11日付)によると、アレッポ市シュカイフ地区、タッル・ジャビーン村、ハンダラート・キャンプ一帯、マンスーラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
ハマー県では、シリア人権監視団によると、サイヤード村、アトシャーン村をシリア軍が「樽爆弾」などで空爆、またジャニー・アルバーウィー村、ラターミナ町一帯で、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。
ヌスラ戦線らはこれに対してシャトハ町各所を砲撃した。
**
**
ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。
一方、SANA(3月11日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
ラタキア県では、SANA(3月11日付)によると、ズワイク村、マルジュ・シーリー村、ジュッブ・カバトゥー村、カトフ・ルンマーン村、サルマー町、ワター・ハーン村、クルト村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、外国人の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
イドリブ県では、SANA(3月11日付)によると、ハッルーズ村、ザイズーン村、ビンニシュ市郊外、アイン・シーブ村、サルジャ村、マアッラト・ヌウマーン市、タイバ村、ハーッジ・ハンムード村、フサイニーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
ヒムス県では、SANA(3月11日付)によると、ラスタン市郊外、ウンム・シャルシューフ村、クナイトラート村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, March 11, 2015、AP, March 11, 2015、ARA News, March 11, 2015、Champress, March 11, 2015、al-Hayat, March 12, 2015、Iraqi News, March 11, 2015、Kull-na Shuraka’, March 11, 2015、al-Mada Press, March 11, 2015、Naharnet, March 11, 2015、NNA, March 11, 2015、Reuters, March 11, 2015、SANA, March 11, 2015、UPI, March 11, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ナハールネット(11月21日付…
イドリブ県では、テレグラムの「…