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アレッポ県では、アフバール・シャルク(2月22日付)によると、アレッポ市のアルド・ハムラー地区とバーブ街道地区に地対地ミサイルが少なくとも3発着弾し、子供を含む市民数十人が死亡、多数が負傷した。
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『ハヤート』(2月25日付)によると、この攻撃で、子供36人を含む58人が死亡した。
一方、SANA(2月22日付)によると、ザハビーヤ村、アズィーザ市、タッル・ハースィル村、マンナグ村、アナダーン市、マーイル町、フライターン市、タッル・シュガイブ村、マーリア市、ナッカーリーン村などで、軍が反体制武装勢力の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
またアレッポ市の旧市街、マサーキン・ハナーヌー地区、カーディー・アスカル地区、マイサル地区、ハルワーニーヤ地区、ブスターン・カスル地区、ライラムーン地区などで、軍が反体制武装勢力の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス郊外県では、SANA(2月22日付)によると、ドゥーマー市郊外、ハラスター市、ハジャル・アスワド市などで、軍が反体制武装勢力の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、SANA(2月22日付)によると、タッルドゥー市、アクラブ町、タッル・ザハブ町、カフル・アーヤー村、スルターニーヤ市、ヒムス市ジャウバル区、カマーム市などで、軍が反体制武装勢力の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
またタッルカラフ市郊外の対レバノン国境地帯で、レバノン側から潜入しようとした反体制武装勢力を軍が撃退した。
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イドリブ県では、SANA(2月22日付)によると、サラーキブ市で、反体制武装勢力どうしが略奪品の分配をめぐって衝突、複数の戦闘員が死傷した。
また、ワーディー・ダイフ軍事基地周辺、ハーミディーヤ航空基地周辺、アームーダ市、ザルズール市、ハーン・スブル村、タフタナーズ市、マアッラト・ヌウマーン市などで、軍が反体制武装勢力の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
SANA(2月22日付)は、メディア消息筋の話として、「政治体制、政府や選挙のありようはシリアの問題であり、バッシャール・アサド大統領はこうした国内問題をシリア人以外のいかなる者とも議論しない…。ブラーヒーミー共同特別代表は、何よりもまず主権を重んじるシリア的論理を理解できない」と報じた。
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SANA(2月22日付)は、シリア各地で、ダマスカス県サウラ通りでの爆破テロ(20日)の犠牲者を追悼するための礼拝が金曜礼拝後に行われたと報じた。
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ラッカ県では、アフバール・シャルク(2月22日付)によると、ラッカ市で「怒りのラッカは自由への途上にある」と銘打った反体制デモが発生し、治安当局の発砲によって複数名が負傷した。
また同報道によると、ダマスカス郊外県カーラ市、ヒムス県ヒムス市ワアル地区などで、ヒズブッラーの介入を批判する反体制デモが発生したという。
このほか、イドリブ県カフルナブル市で、アサド政権打倒のため「我々は過激派が必要だ」とのプラカードなどを掲げて、反体制デモが行われたという。
在外活動家によって構成されるシリア革命反体制勢力国民連立はカイロでの総合委員会月例会合の審議を終え、閉幕声明を発表した。
同声明では、以下8項目からなる紛争の政治解決案が発表された。
1. 公正、自由、尊厳というシリア革命の目標の実現、殺戮と破壊の停止、地理的・政治的・社会的統合の維持、市民的多元的民主体制の確立。
2. アサド大統領と軍・治安機関高官の退任。彼らを排除し、政治的解決に参加させないこと。彼らが行った犯罪への制裁・処罰。
3. シリア国民に対する犯罪に関与していない国家機関のメンバー、バアス主義者、政治・市民・社会勢力を含むすべてのシリア人による紛争の政治解決。
4. 上記の政治解決への期限と、明確で公表された目標の設定。
5. 安保理決議採択を通じた、国際社会、国連安保理、とりわけ米露による、政治解決に向けたプロセスの保護と保証。
6. 現地の力関係を変更するため、現地の革命家たちの継続的支援。
7. 上記の政治解決のため友好国、アラブ諸国からの支援獲得。
8. シリア革命反体制勢力国民連立の総合委員会を、連立の名のもとで政治的イニシアチブを提示し得る唯一の機関とする。
また声明では、3月2日に開催される次回総合委員会会合で、移行期政府の首班を選出することが決定されたことが発表された。
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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・マアーッズ・ハティーブ議長はフェイスブック(2月22日付)で声明を出し、シリア国内での殺戮への国際社会の沈黙に抗議し、イタリアで開催予定のシリアの友連絡グループ会合への参加を見合わせ、米国、ロシア訪問の招待を辞退する、と発表した。
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シリア・イスラーム解放戦線を名のる集団が声明を出し、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・マアーッズ・ハティーブ議長による対話イニシアチブを「体制打倒に体現されるインティファーダの目的を無視している」と拒否する姿勢を示した。
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シリア革命反体制勢力国民連立に対抗する反体制政治同盟のシリア国民民主同盟はダマスカスで声明を出し、「シリア国民を構成するすべての成員、革命に参加した市民運動と武装組織に対して、「サイクス・ピコ条約以来、シリアと地域に対して繰り返される危険な陰謀に対抗するため、統合、エネルギーの結集、行動調整を合意」するよう呼びかけた。
同声明はまた、イラン、ヒズブッラー、そしてアサド政権を「悪の枢軸」と位置づけ、「革命の意思」を破壊し、宗派主義を助長すると非難する一方、米国と欧州諸国の役割低下に危機感を示した。
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クルディーヤ・ニュース(2月22日付)は、トルコで活動する自由シリア軍参謀委員会のサリーム・イドリース参謀長が声明を出し、ラアス・アイン市での民主統一党と自由シリア軍の停戦合意(2月17日)を拒否したと報じた。
イドリース参謀長は声明で、この停戦合意を「無効だとみなす」としたうえで、民主統一党と合意したハサカ革命軍事評議会について「評議会の任務は現場に限られる。司令部(参謀委員会)とシリア革命反体制勢力国民連立以外の誰も合意を結ぶ権利はない」と批判した。
また一部のクルド人勢力が「革命のデリケートな時期に「政治的利益」を獲得しようとしているとしたうえで、「外国のクルド人戦闘員はイラク・クルディスタンのキンディール山地に戻るべきだ」と主張した。
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ハサカ県では、自由シリア軍が占拠したタッル・ハミース市に軍が数日前から砲撃を激化させ、子供1人を含む複数の市民が死傷したと、クッルナー・シュラカー(2月23日付)が報じた。
また同報道によると、自由シリア軍によるタッル・ハミース市侵攻と住民の市外への避難を受け、民主統一党が市内外に検問所を設置する一方、市内のクルド最高委員会、アラブ国民委員会、ヤズィーディー派代表、シリア正教諸組織の代表が、合同評議会を設置することに合意したという。
同評議会は、クルド人10人、アラブ人10人、シリア正教徒5人、ヤズィーディー派5人からなり、タッル・ハミース市の自治を担う一方、民主統一党人民防衛隊の検問所運営には干渉しない、という。
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シリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表は、「シリアの反体制武装勢力への武器供与をジョン・ケリー米国務長官に説得する」とのイタリアのジュリオ・テルツィ・ディ・サンターガタ外務大臣の発言に関して、「(米国は)シリア危機の政治的解決を真剣に検討し始めている…。伊外相の説得が成功することはないだろう」と述べた。
クッルナー・シュラカー(2月22日付)は、ハサカ県のジュワーディーヤ市を民主統一党人民防衛隊が制圧したと報じた。
UNHCRはレバノン国内に少なくとも305,753人のシリア人が避難していると発表した。
AFP(2月22日付)によると、ヨルダン北部のザアタリー避難民キャンプで、金曜午後の礼拝後に避難民約300人がデモを行い、国際社会に対して自由シリア軍への武器供与を求めた。
ザアタリー避難民キャンプには、約83,000人のシリア人が収容されている。
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ロイター通信(2月22日付)は、EU外交筋の話として、EUが反体制勢力の「解放区」への石油禁輸措置の緩和を検討していると報じた。
同報道によると、提案はドイツによって行われ、来月中に解除がなされ、EU諸国による通商が可能となり、反体制勢力の資金源が作り出される、という。
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マルコ・アントニオ・ルビオ米上院議員(フロリダ州、共和党)は、「リビアの教訓から学ぶことを希望している」としたうえで、アサド政権崩壊後に発足されるであろう新政権が、国を支配するに充分な武器を保有してしかるべきだと述べ、反体制勢力への武器供与を支持する姿勢を示した。
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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、モスクワで中国の楊潔チ外交部長と会談した。
会談後、ラブロフ外務大臣は、国連でのダマスカス県サウラ通りでの爆破テロ(20日)を非難する安保理決議の採択を、米国が妨害したと述べた。
SANA(2月22日付)が報じた。
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アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は声明を出し、国連でのダマスカス県サウラ通りでの爆破テロ(20日)を「戦争犯罪」と非難した。
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カタール政府は、シリア革命反体制勢力国民連立の人道支援調整ユニット(ACU)に1億米ドルの義援金を供与したと発表した。カタール通信(2月22日付)が報じた。
AFP, February 22, 2013、Akhbar al-Sharq, February 22, 2013、AKI, February 22, 2013、al-Hayat, February 23, 2013, February 25, 2013、Kull-na Shuraka’, February 22, 2013、al-Kurdiya
News, February 22, 2013、Naharnet, February 22, 2013、Reuters, February 22,
2013、SANA, February 22, 2013などをもとに作成。
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