シリア軍、ヒズブッラー戦闘員がカラムーン地方の丘陵地帯を制圧(2015年5月7日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ヒズブッラー戦闘員が、シリア軍、国防隊の空爆や砲撃などの援護を受け、シャームの民のヌスラ戦線(カラムーン・ファトフ軍)との交戦の末、カラムーン山地のアッサール・ワルド町郊外無人地帯の丘陵地帯を制圧した。

シリア軍、ヒズブッラー戦闘員は2014年4月にカラムーン地方の主要地域からヌスラ戦線などのジハード主義武装集団を放逐したが、戦闘員数百人が山岳地帯、対レバノン国境地帯に潜伏し、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員の拠点などに対する攻撃を続けてきた。

これに関して、ヌスラ戦線の広報担当者はAFP(5月7日付)に対して、ヌスラ戦線はカラムーン地方のどの拠点からも撤退はしていないと主張、またカラムーン広報連合を名乗る組織も声明を出し、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員のカラムーン地方山岳地帯への進軍を否定した。

一方、SANA(5月7日付)によると、アッサール・ワルド町無人地帯などカラムーン山地北部で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、レバノン領内(ベカーア県バアルベック郡アルサール地方方面)からシリア領内に潜入しようとしてヌスラ戦線戦闘員数十人を殲滅した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ジスル・シュグール市郊外のフライカ村周辺の丘陵地帯、シリア政府の支配下にあるフーア市、カファルヤー町で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アフガン人からなるファーティミーン旅団、イラク人戦闘員らが、ファトフ軍作戦司令室と交戦した。

またシリア軍はシュグール村各所、カフル・ウワイド村、アブー・ズフール町一帯、タラブ村などを「樽爆弾」などで空爆し、4人が死亡した。

一方、クッルナー・シュラカー(5月7日付)は、複数の医療筋の話として、ジスル・シュグール市一帯でのシリア軍による「樽爆弾」の攻撃で、子供約50人が呼吸困難などの症状を訴えたと伝えた。

他方、SANA(5月7日付)によると、ジスル・シュグール市郊外のマアラカ村、ガーニヤ村、イシュタブリク村、アイン・スーダ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、ジュンド・アクサー機構、シャーム軍団、ハック旅団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(5月7日付)によると、サルマーニーヤ村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(5月7日付)によると、マルカシュリーヤ村一帯、ジュッブ・アフマル村周辺、マルジュ・ハウジャ村、サルマー町、ナビー・ユーヌス峰山頂一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(5月7日付)によると、アルド・マッラーフ地区、バーシュカウィー村、ハーン・トゥーマーン村、ハーン・アサル村、バービース村、アレッポ市サーリヒーン地区、サラーフッディーン地区、ブスターン・バーシャー地区、マシュハド地区、ラーシディーン地区、アシュラフィーヤ地区、旧市街、バニー・ザイド地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(5月7日付)によると、ハーリディーヤ村近郊の丘陵地帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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サウジアラビア人説教師でジハード布教者センター代表のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏(シャームの民のヌスラ戦線)は、ツイッター(5月7日付)を通じて、アラウィーハの女性と子供の殺害を禁止するファトワーを発した。

AFP, May 7, 2015、AP, May 7, 2015、ARA News, May 7, 2015、Champress, May 7, 2015、al-Hayat, May 8, 2015、Iraqi News, May 7, 2015、Kull-na Shuraka’, May 7, 2015、al-Mada Press, May 7, 2015、Naharnet, May 7, 2015、NNA, May 7, 2015、Reuters, May 7, 2015、SANA, May 7, 2015、UPI, May 7, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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