カタールの衛生テレビ局ジャズィーラ・チャンネルは3日晩のインタビュー番組「ビラー・フドゥード」(無制限)で、27日に引き続き、シャームの民のヌスラ戦線の指導者アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏とされる人物と行った独占インタビュー(https://www.youtube.com/watch?v=a8Kzc7qBgyE)を放映した。
インタビューでのジャウラーニー氏の主な発言は以下の通り:
「イランはペルシャ帝国の栄光を取り戻したいと考えている…。イランは、バッシャール・アサドの時代になって、地域における権威を増した。しかし、メディアで言われているほどにイランはアサドを掌握してはいない…。レバノンのヒズブッラー、イエメンのフースィー派、イラクのラーフィディーン(シーア派)はイランが作り出したものだ」。
「イランはシリアに軍を動員していない…。しかし専門家や武器…そしてシーア派民兵の一部を動員している」。
「アサド政権はきわめて大いなる段階を経て消滅するだろう…。政権は海岸地域には残存するだろうが…」。
「我々は、ムスリム同胞団が現在進めている路線の間違いに気づき、いつか自らの原理に立ち返り、ジハードに回帰し、武器を持つことを願っている…。ムスリム同胞団は逸脱してしまった。イスラームは、我々が議会に進出し、憲法に対して宣誓することを認めていない。救済はジハードによって達成されるのであり、政治的な争いによって達成されることはない」。
「我々は支配することをめざしていはいない。正統なイスラーム的政府がシャームに発足したら、我々はその兵卒となる…」。
「ヌスラ戦線戦闘員に占めるムハージリーン(外国人戦闘員)の割合は約30%だ…。世界各国からやって来た…。ムハージルーンは戦闘の最前線におり、そのいずれもが勇敢だ」。
「米国はアル=カーイダを無人戦闘機では根絶できないだろう」。
「ダーイシュはハワーリジュ派だ…。彼らはイスラーム教徒の血を流し、法的な規則に基づかずにイスラーム教徒に背教宣告を行い、敵に背教宣告を下している…。彼らは我々に背教宣告を下したが、我々はもちろん彼らに対して背教宣告を下していない…。彼らは組織のメンバーを斬首刑、磔刑に処している」。
「ダーイシュは、市場、シーア派の聖地を爆破するなとするザワーヒリー師の命に従わなかった…。私は、アブー・バクル・バグダーディーがアイマン・ザワーヒリー師に忠誠を誓うと名言したので、彼に忠誠を誓った…。ヌスラ戦線とダーイシュの間に意見の相違が生じると、バグダーディーはこの忠誠を退け、誓約を破った」。
「我々と彼らの間には今のところ和解はない。期待されるような和解はない。我々は彼らがアッラーに改悛を求め、正気に戻ることを望んでいる…。我々が彼らに力を与え、彼らが我々を力づけることを望んでいる。もしそうならなければ、我々と彼らの間にあるのは戦いのみだ」。
「アサド政権は、ヌスラ戦線とダーイシュとの間で戦闘が乗じたことで、勢力を盛り返した」。
「ダーイシュは北部の街道、そして南部と北部を結ぶ街道を寸断している。もちろん、彼らは我々とダマスカスの間に立ちはだかっている」。
(ダーイシュ(イスラーム国)が樹立を宣言したカリフ制は)「違法で、ウラマーらによって拒否されている。なぜなら、法(シャリーア)的根拠に基づいて樹立されたのではなく、彼らが一方的に宣言し、人々に押しつけたからだ…。彼らはこの名(カリフ制)を用いることで、ムジャーヒディーンの戦列を分裂させてしまった」。
「国外にいる(シリアの)反体制政治組織は、メディアとホテル以外に居場所はない」。
AFP, June 4, 2015、Aljazeera.net, June 4, 2015、AP, June 4, 2015、ARA News, June 4, 2015、Champress, June 4, 2015、al-Hayat, June 5, 2015、Iraqi News, June 4, 2015、Kull-na Shuraka’, June 4, 2015、al-Mada Press, June 4, 2015、Naharnet, June 4, 2015、NNA, June 4, 2015、Reuters, June 4, 2015、SANA, June 4, 2015、UPI, June 4, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロシア当事者和解調整センターの…
ロシア当事者和解調整センターの…
イエメンのアンサール・アッラー…