シリア革命ネットワーク(6月5日付)、クッルナー・シュラカー(6月4日付)は、ダマスカス郊外県東グータ地方(場所は不明)で、イスラーム軍による住民逮捕をめぐり、逮捕に抗議する住民代表とイスラーム軍の代表(総務関係委員会使節団)が会合を開き、事態の収集を対応を協議した、と伝えた。
東グータ地方では、イスラーム軍が住民数十人をダーイシュ(イスラーム国)メンバーだとして拘束、そのうちの24人を処刑したことに抗議するデモが5月29日に発生していた(http://syriaarabspring.info/wp/?p=19874)。
これに関して、シリア革命ネットワークは、イスラーム軍が逮捕後に、サクバー市にある「改悛センター」(拘置所)に収監された住民が「処刑された」との噂が流れたことで、住民の抗議デモが発生したとして、イスラーム軍を擁護するとともに、イスラーム軍の代表が「ウンマ軍と腐敗者の逮捕者にかかるすべての事件が法廷で審理されており…、ダーイシュに所属する面々の事件も法廷に送検した」と住民に説明し、理解を求めたと伝えた。
また逮捕・収監された住民については、「捜査中」だとしつつ、「彼らは同胞だ…。逮捕者は全員法廷に送られ、彼らの利益、そしてグータ地方の利益は守られる」と強調したという。
シリア革命ネットワークによると、イスラーム軍と住民は、この会合で、「イスラーム軍が言うところの「そそのかされた者たち」とダーイシュに忠誠を誓わなかった住民を6月6日から順次釈放し、それ以外の逮捕者をシャリーア法廷に送り、審査する」ことで合意した、という。
またイスラーム軍は、住民に対してメンバーが行った侮辱と過ちに関して謝罪の意を示したという。
AFP, June 5, 2015、AP, June 5, 2015、ARA News, June 5, 2015、Champress, June 5, 2015、al-Hayat, June 6, 2015、Iraqi News, June 5, 2015、Kull-na Shuraka’, June 5, 2015、al-Mada Press, June 5, 2015、Naharnet, June 5, 2015、NNA, June 5, 2015、Reuters, June 5, 2015、SANA, June 5, 2015、Shabaka al-Thawra al-Suriya, June 5, 2015、UPI, June 5, 2015などをもとに作成。
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