イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマアッラトミスリーン市、ビンニシュ市各所を空爆、これに対してファトフ軍もカファルヤー町、フーア市への砲撃を続けた。
ファトフ軍は、シャームの民のヌスラ戦線が中心となって、カファルヤー町、フーア市(いずれもシリア政府支配下にあるシーア派の町)の制圧をめざしており、周辺一帯でシリア軍やヒズブッラー戦闘員の教練を受けた国防隊と交戦した。
シリア人権監視団によると、ファトフ軍が撃った手製のロケット弾、「地獄の大砲」などによる砲撃の数は少なくとも300発にのぼり、少なくとも7人が死亡した。
この死亡者に関して、シリア人権監視団は「民間人か国防隊隊員か」不明と付言した。
シリア人権監視団は、「武装した民間人」に関して、反体制派を「民間人」とみなす一方、親政権派については「民兵」とみなしている(青山弘之・浜中新吾「シリア人権監視団発表の死者数統計に潜む政治的偏向」Synodos、2015年7月17日参照)。
一方、クッルナー・シュラカー(7月22日付)によると、ハーン・シャイフーン市でイッズ連合に所属するバッタール旅団司令官のウダイ・ラフムーン氏が何者かによって襲撃、暗殺された。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市北部のヌッブル市、ザフラー町(いずれもシリア政府支配下のシーア派の町)に対して、ジハード主義武装集団が迫撃砲で集中攻撃を加えた。
ヌッブル市、ザフラー町に着弾した迫撃砲弾の数は160発にのぼり、1人が死亡、複数が負傷したという。
アレッポ・ファトフ作戦司令室は、この攻撃に関して声明を出し、「ザバダーニー市に対するシリア軍、ヒズブッラー、イラン・イスラーム革命防衛隊の野蛮な攻撃への報復として…、ヌッブル、ザフラー両基地にあるシリア軍とシーア派民兵の兵舎」を標的としていると主張した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、サイイダ・ザイナブ町郊外を通る街道(ダマスカス県とダマスカス国際空港を結ぶ街道)で、イドリブ県カファルヤー町、フーア市住民の家族・親戚がデモを行い、道路を封鎖、ヒズブッラーとシリア軍が援軍を派遣できないのなら、自分たちを派遣するよう、ヒズブッラーに対して訴えた。
AFP, July 21, 2015、AP, July 21, 2015、ARA News, July 21, 2015、Champress, July 21, 2015、al-Hayat, July 22, 2015、Iraqi News, July 21, 2015、Kull-na Shuraka’, July 21, 2015、July 22, 2015、al-Mada Press, July 21, 2015、Naharnet, July 21, 2015、NNA, July 21, 2015、Reuters, July 21, 2015、SANA, July 21, 2015、UPI, July 21, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
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