SANA(8月10日付)は、アサド大統領の甥で7日にラタキア市内でハッサーン・シャイフ空軍大佐を射殺したとされるスライマーン・アサド容疑者を関係当局が逮捕・拘束したと伝えた。
ラタキア県のイブラーヒーム・ハドル・サーリム知事は、シリア・アラブ・テレビ(8月10日付)の取材に対して、スライマーン容疑者が10日午後9時にラタキア市郊外の農場にいたところを逮捕され、取り調べてのために連行されたという。
サーリム知事によると、スライマーン容疑者は軍警察で検事同席のもとに取り調べを受け、その後、軍事裁判所の検事局の審査を経て、最終的に判事が刑事処分を言い渡すという。
『ハヤート』(8月8日付)などによると、スライマーン氏は7日、自分の車がラタキア市内のアズハリー交差点でシャイフ空軍大佐が運転する車に追い越したことに腹を立て、自分の車をシャイフ空軍大佐の車に追突させ、同乗していた子供たちの目の前で大佐を射殺したという。
スライマーン氏の父ヒラール・アサド氏は、2012年の国防隊発足を主導した一人で、2014年3月23日にカサブ市で反体制派の攻撃を受け死亡している。
スライマーン氏はヒラール氏の死後、父が指揮していた国防隊を率いるようになっていたという。
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ハッサーン・シャイフ大佐の妻のマイサー・ガーニム氏は『ワタン』(8月10日付)の取材に応じ、そのなかで、「連日弔問に訪れるシリア政府の使節から…「いかなる人物であれ、犯行を行った者を処罰する」とアサド大統領が約束したと聞かされたと明らかにした。
『ワタン』の取材に対して、ガーニム未亡人は「大統領が事件に関心を払い続ける限り、大統領を信用しています。私たちの権利が失われることはないでしょう」と付言したという。
『ワタン』によると、シリア政府からの弔問者のなかには、イブラーヒーム・ハドル・サーリム・ラタキア県知事らが含まれていたという。
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一方、スライマーン氏は逮捕に先立ち、フェイスブックで、自身への極刑が主唱されたラタキア市内での座り込みデモに関して「すべては明らかになるだろう。私は近く無実を証明する。(私が有罪だと)言い張るすべての者が処罰されるだろう」、「彼ら(デモ参加者)は、デモなどせず、ガーブ平原(ハマー県)で反体制武装集団と戦わねばならなかった…裏切り者、犬だ」、「ラッカ、イドリブ、タドムルを売った連中こそ処罰されなければならない…。みなが処罰されたら、自分が処罰されることも受け入れる」などと綴った。
AFP, August 10, 2015、AP, August 10, 2015、ARA News, August 10, 2015、Champress, August 10, 2015、al-Hayat, August 11, 2015、Iraqi News, August 10, 2015、Kull-na Shuraka’, August 10, 2015、al-Mada Press, August 10, 2015、Naharnet, August 10, 2015、NNA, August 10, 2015、Reuters, August 10, 2015、SANA, August 10, 2015、UPI, August 10, 2015、al-Watan, August 1, 2015などをもとに作成。
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