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ロシアを訪問中のファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣らシリアの使節団は、セルゲイ・ラブロフ外務大臣とモスクワで会談した。
ロシア外交筋によると、会談において、ミクダード副大臣は、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表がシリア訪問時に示した提案の一部を留保したことをロシア側に伝えた。
ミクダード副大臣は「提案に完全に同意したわけでない」と述べ、近くシリア政府が正式な態度を表明すると伝えたという。
一方、ラブロフ外務大臣は、ジュネーブ合意への回帰と同合意に基づく紛争解決の必要があるとの姿勢を強調した、という。
これに関して、ロシア外務省は声明で、「シリア人の対話と政治プロセスを通じた内紛の平和的解決以外に選択肢はない」と強調した。
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アサド大統領は2012年政令第499号を発し、12月2日に実施された人民議会補欠選挙の当選者を発表した。
同政令によると、補欠選挙が行われた選挙区・部門および当選者は以下の通り:
イドリブ県A部門(労働者・農民代表)1議席:ムハンマド・ザーヒル・ウスマーン・ユースフィー
ハマー県A部門(労働者・農民代表)1議席:ファーディル・ムハンマド・ワルダ
アレッポ県諸地域A部門(労働者・農民代表)1議席:アブドゥルワッハーブ・ブン・アブドゥルハナーン・ブン・アブドゥルワーヒド
アレッポ県諸地域B部門(その他の人民諸組織代表代表)1議席:ムハンマド・ディーブ・ブン・バックール
ハサカ県A部門(労働者・農民代表)1議席:サーリフ・ハルフ・フワイジャ
なお補欠選挙は当初12月1日に投票が予定されていた。また当選者の所属政党などは発表されなかった。
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バアス党シリア地域指導部は、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表がダマスカス訪問時に示したイニシアチブを検討するための緊急会合を開いたとする一部報道を否定した。
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クッルナー・シュラカー(12月27日付)は、ハサカ県からダマスカス県を陸路で移動した複数の市民の話として、3分の1の検問所が自由シリア軍かシャームの民のヌスラ戦線によって制圧されている、と報じた(未確認情報)。
同報道によると、ハサカ県タッル・タムル町からハマー県サラミーヤ市間の検問所のうち軍が掌握していたのは2カ所だけで、残りの検問所のうち、17カ所が自由シリア軍、7カ所がシャームの民のヌスラ戦線によって制圧されていた、という。
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アサド政権寄りのレバノンの日刊紙『ディヤール』(12月27日付)は、アサド大統領の暗殺を阻止するべく、ムハーバラートが大統領の食事の毒見を行うほか、寝室を毎日変更するなどして厳重警備を行っている、と報じた。
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ザマーン・ワスル(12月27日付)は、軍事教練を受けた若いボランティア女性数百人が「国防隊」の名で、軍・治安部隊とともに、ヒムス市の検問所、企業、大学などで警備活動を行っている、と報じた。
イドリブ県で、シリア人権監視団によると、軍がジスル・シュグール市郊外、マアッラト・ヌウマーン市および郊外、ワーディー・ダイフ基地周辺、ビンニシュ市などを空爆、また同地域の軍検問所などで反体制武装勢力と交戦した。
同監視団によると、この戦闘で、反体制武装勢力11人、軍兵士16人が死亡、多数が負傷、またキリスト教徒が多く住むヤアクービーヤ村では爆弾が仕掛けられた車が爆発して、多くの市民が死傷した、という。
一方、SANA(12月27日付)によると、ヤアクービーヤ村、ジスル・シュグール市、タッル・ザハブ町、ジャーヌーディーヤ町一帯で、軍が特殊作戦を行い、多数の反体制勢力戦闘員を殺傷した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シャブアー町、ズィヤービーヤ町周辺を軍が空爆、またアルバイン市、ハラスター市、アクラバー村周辺、バイト・サフム市、ダーライヤー市および周辺などで反体制武装勢力と交戦した。
また同監視団によると、スバイナ町では、爆弾が仕掛けられた車が爆発し、複数が死亡した。SANA(12月27日付)によると、この爆弾テロによって、通学途中の学生を含む4人が殺害された。
このほか、SANA(12月27日付)によると、フジャイラ村、フサイニーヤ町で軍が特殊作戦を行い、多数の反体制勢力戦闘員を殺傷、装備を破壊した。
またドゥーマー郊外、ダーライヤー市、ムウダミーヤト・シャーム市などで、軍が反体制武装勢力の追撃を続け、イスラーム旅団メンバーなど多数の戦闘員を殲滅した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、マンナグ航空基地周辺、ナイラブ航空基地周辺、ハーン・アサル村の警察学校などで軍と反体制武装勢力が激しく交戦した。
一方、SANA(12月27日付)によると、軍が、ハンダラート・キャンプ、ウワイジャ地区、ラスム・アッブード村、ズィルバ村、タッル・ハースィル村、カフル・アントゥーン村、タッル・リフアト市、ジブリーン地方、ナッカーリーン村、ハーン・トゥーマーン村で反体制武装勢力を殲滅した。
またアレッポ市のシャッアール地区、東アンサーリー地区、ジャズマーティー地区、マイサル地区で軍が反体制武装勢力のアジトを攻撃し、多数の戦闘員を殲滅した。
このほかサフィーラ市では、軍がタウヒード旅団の拠点を攻撃し、多数の戦闘員を殺傷した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ガントゥー市を軍が空爆し、子供1人を含む2人が死亡した。
またヒムス市ダイル・バアルバ地区などで、軍と反体制武装勢力が交戦した。
一方、SANA(12月27日付)によると、ヒムス市ハーリディーヤ地区、ジャウバル区、スルターニーヤ地区などで軍が特殊作戦を行い、多数の戦闘員を殺傷した。
またレバノン領からタッルカラフ地方、クサイル地方(ジュースィーヤ)に潜入しようとした戦闘員を軍が撃退した。
このほかタイフール市東部の石油パイプライン第4ステーションを占拠していた反体制武装勢力を軍が撃退した他、タルビーサ市、ラスタン市、ダイル・バアルバ市、ガントゥー市、クサイル市、カルアト・ヒスン市などで軍が反体制武装勢力と交戦し、多数の戦闘員を殺傷した。
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ダマスカス県では、SANA(12月27日付)によると、軍が反体制武装勢力の追撃を続け、多数の戦闘員を殲滅した。
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ハマー県では、SANA(12月27日付)によると、アブー・ウバイダ村近くの検問所を襲撃した反体制武装勢力を軍が撃退し、多数の戦闘員を殺傷した。
またバスィーリーン村でも軍が反体制武装勢力を交戦し、多数の戦闘員を殺傷した。
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ダルアー県では、SANA(12月27日付)によると、タイバ町の農園で軍が反体制武装勢力と交戦し、多数の戦闘員を殺傷した。
シャームの民のヌスラ戦線の指導者の一人を名乗るアブー・アドナーンなる人物が『タイム』(12月27日付)に対して、米国によるテロ組織指定を、「西洋と抑圧的な国連安保理の手口、さらには国際社会の虚言で、我々には関係ないし、我々には何の意味もない」と却下した。
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民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表は、『ハヤート』(インターネット版、12月27日付)に対して、アサド政権がアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表に「全権を委任された暫定政府の発足」に同意する意思を伝えたと語った。
アブドゥルアズィーム代表によると、アサド政権がアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表に対して同意したのは以下4点。
1. 暴力の停止。
2. 逮捕者・捕虜の釈放。
3. 救援活動の安全確保。
4. 現状を終わらせ、新憲法を制定し、議会選挙と大統領選挙を実施するための全権を委任された暫定政府の発足。
しかし、アサド大統領の残留の是非は継続審議中だという。
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シリア革命反体制勢力国民連立のワリード・ブンニー報道官は、イスタンブールでのシリア国民評議会事務局会合での記者会見で、「アサド家を含まないあらゆる政治的解決を受け入れる…。彼らに対する我々の第一条件は国を去ることだ」と述べた。
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自由シリア軍参謀委員会政治広報調整官のルワイユ・ミクダードはムスタクバル・テレビ(12月26日付)に対して、アレッポ県アアザーズ地方で誘拐されたレバノン人(シーア派)巡礼者の解放のための交渉を今後は行わないと決定し、サアド・ハリーリー前首相、ウカーブ・サクル議員にその旨伝えたと述べた。
アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表はシリア滞在を終え、陸路でベイルートに向かった。
ダマスカスのシャラトン・ホテルを発つ前、ブラーヒーミー共同特別代表は、記者団に対して、シリアで選挙が実施されるまでの期間、全権を委任された暫定政府を発足する必要があると述べるとともに、紛争解決のため「真の変革」が必要だと強調した。
ブラーヒーミー共同特別代表は「求められている変革は事態を修復したり取り繕ったりするものではない。シリア国民は真の変革を求めている」と述べた。
しかしこの「真の変革」がアサド大統領の退任を伴うか否かについては明言を避けた。
一方、米国とロシアとの間で取引があったとの一部報道については、否定した。
そのうえで、紛争解決が「シリア人どうしの見解を近づけることを通じてなされる…。国際社会と隣国は悪意ではなく、善意をもって支援しなければならない」と述べた。
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ロシア外務省のアレクサンドル・ルカシェヴィッチ報道官は、次期大統領選挙への出馬断念を条件に2014年の任期終了までアサド大統領を存続させることで米国と合意したとの一部報道に関して、「そのような計画はない」と述べ、否定した。
また「米国をはじめとする国々は、ジュネーブでの文書に合意しておきながら、シリア政府との対話を行わないまま、反体制勢力を支援することで、180度態度を変えた」と批判した。
さらに「選挙で選ばれた大統領の退任を対話の礎石にしようとすることは、ジュネーブでのすべての合意に違反している」と付言した。
一方、シリア政府による化学兵器使用の可能性に関して、「シリア危機への外国の介入を先導する情報」と一蹴した。
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ロシア国防省は、対テロ作戦特別海兵部隊を地中海に派遣し、自国船警備のための訓練を行う、と発表した。
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カタールのハマド・ブン・ハリーファ・アール・サーニー首長は、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ議長とカタールで会談し、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表のシリア訪問などについて協議した。
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イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、「我々はシリアで起きていることを見ており、航空兵器が国民に対して使われている。彼ら(アサド政権)は国際条約で禁止された武器を含むいかなる手段を使用することも躊躇しないだろう」と述べた。
UPI(12月27日付)が報じた。
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フランスは、アサド大統領がシリアの政治移行プロセスにおいて一切の役割を担うことを拒否するとの姿勢を改めて示した。
AFP, December 27, 2012、Akhbar al-Sharq, December 27, 2012、al-Diyar, December 27, 2012、al-Hayat, December 28, 2012、Kull-na Shuraka’, December 27, 2012、al-Kurdiya News,
December 27, 2012、al-Mustaqbal TV, December 26, 2012、Naharnet, December
27, 2012、Reuters, December 27, 2012、SANA, December 27, 2012、The Time, December 27, 2012、UPI, December 27, 2012、Zaman al-Wasl, December 27,
2012などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
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