サウジアラビアが「飛行禁止空域」設置を求めるシリア国民連合の書簡を国連安保理に提出、シリア国連代表は安保理会合で、サウジアラビア、トルコ、カタールが支援するアル=カーイダ系組織が無差別砲撃を行っていると非難(2015年8月27日)

国連安保理(米ニューヨーク)で、安保理決議第2193号、第2165号、第2191号の実施状況を報告するための定例会合が開催された。

SANA(8月27日付)によると、会合では、バッシャール・ジャアファリー国連代表大使が、「シリア政府は国連と協力し、すべての被災者に対する人道支援を継続する用意がある」と表明する一方、「シリアの悲惨な人道状況は、外国の政治的、軍事的、経済的な干渉を背景と切り離して対処することはできない」と強調した。

そのうえで、西側において「穏健な反体制派」という呼称によって、アル=カーイダに忠誠を誓っている組織の活動が是認されていると批判するとともに、サウジアラビアが支援するイスラーム軍やトルコ、カタールとつながりがあるファトフ軍がダマスカス県、アレッポ市、イドリブ県各地に無差別砲撃を行っていると糾弾した。

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一方、『ハヤート』(8月28日付)は、サウジアラビアが国連安保理に対して、シリア領内に「飛行禁止空域」の設置を求めるシリア革命反体制勢力国民連立の書簡を提出した。

シリア革命反体制勢力国民連立の書簡では、国連安保理決議第2139号、第2165号、第2191号に基づき、シリア国内で人道支援を必要としているすべての人への緊急支援を行えるよう「飛行禁止空域」の設定が求められている。

またこの書簡において、シリア革命反体制勢力国民連立は、シリア領内で1429回にわたり有毒ガスが使用され、14万人が犠牲になったと指摘、国際刑事裁判所への提訴を改めて安保理に要請、この提訴が不可能な場合は、特別法廷を設置すべきだと主唱した。

AFP, August 27, 2015、AP, August 27, 2015、ARA News, August 27, 2015、Champress, August 27, 2015、al-Hayat, August 28, 2015、Iraqi News, August 27, 2015、Kull-na Shuraka’, August 27, 2015、al-Mada Press, August 27, 2015、Naharnet, August 27, 2015、NNA, August 27, 2015、Reuters, August 27, 2015、SANA, August 27, 2015、UPI, August 27, 2015などをもとに作成。

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