ダマスカス県で中立的なパレスチナ人勢力が自由シリア軍と軍の交渉を試みる一方、民主的変革諸勢力国民調整委員会のマンナーア在外局長はシリア革命反体制勢力国民連立などによるヌスラ戦線への支持に疑義を呈する(2012年12月19日)

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国内の動き

アレッポ県では、SANA(12月19日付)によると、アレッポ市カッラーサ地区で、住民が武装テロリストの退去を求めるデモを行った。

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ロイター通信(12月19日付)は、ムハンマド・イブラーヒーム・シャッアール内務大臣が空路ベイルートを訪問、アメリカン大学病院で、12日のダマスカス県カフルシューバー地区の内務省施設を狙った連続爆破事件で負った傷の治療を受けたと報じた。

国内の暴力

ダマスカス県では、AFP(12月19日付)が、中立的なパレスチナ人勢力が自由シリア軍と軍の交渉を仲介し、ヤルムーク区での戦闘の回避を試みている、と報じた。

同報道によると、交渉は自由シリア軍、親アサド政権のパレスチナ人武装勢力双方のヤルムーク区からの退去を目的としているが、「現時点では成果を得てない」という。

『ワタン』(12月19日付)は、軍がヤルムーク・キャンプへの突入に備え、部隊を増援し、民間人保護のためキャンプに至る街道を封鎖している、と報じた。

AFP(12月19日付)は、「ラースィム」を名乗る活動家の話として、ヤルムーク・キャンプにほとんど住民は残っていない、と報じた。

パレスチナの複数の消息筋は『ハヤート』(12月21日付)に対して、ダマスカス県内でハマースを除くパレスチナ各派(ダマスカス10派)の代表が会合を開き、難民キャンプの中立化、反体制武装勢力とPFLP-GCの民兵双方の退去を求めることで合意したと述べた。

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同じくダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バサーティーン地区で軍の空爆・砲撃とともに、激しい戦闘が発生した。

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ダマスカス郊外県では、『ワタン』(12月19日付)によると、軍がダーライヤー市の反体制武装勢力の最後の拠点を攻撃し、甚大な被害を与えた。

またSANA(12月19日付)によると、ダーライヤー市で軍がシャームの民のヌスラ戦線への追撃を継続、多数の戦闘員を殺傷、その拠点に甚大な被害を与えた。

さらに、ドゥーマー市郊外などでも軍が反体制武装勢力の追撃を行い、多数の戦闘員を殺傷した。

一方、シリア人権監視団によると、ハラスター市、ザバダーニー市、アルバイン市、ザマルカー町などで、軍と反体制武装勢力が交戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、県北部のマジュダル検問所周辺で軍と反体制武装勢力が交戦した。

一方、SANA(12月19日付)によると、ヒヤーリーン町などで、軍が反体制武装勢力を追撃し、多数の戦闘員を殺傷した。

また、反体制武装勢力はハルファーヤー市の高圧送電システムを襲撃、設備を破壊し、同変電所は操業停止を余儀なくされたという。

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アレッポ県では、SANA(12月19日付)によると、フライターン市、アナダーン市、カフルハムラ村、ウワイジャ地区、アズィーザ市、サフィーラ市、ハーン・トゥーマーン村、アレッポ市シャイフ・サイード地区などで軍が反体制武装勢力に対する特殊作戦を実施し、多数の戦闘員を殺傷、装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月19日付)によると、反体制武装勢力がアウラム・ジューズ市の変電所を襲撃した。

一方、軍はラーミー村などで反体制武装勢力と交戦し、多数の戦闘員を殺傷した。

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ダルアー県では、SANA(12月19日付)によると、ムジャイイル市で治安維持部隊が反体制武装勢力の攻撃に対して応戦し、多数の戦闘員を殺傷、逮捕した。

反体制武装勢力の動き

民主的変革諸勢力国民調整委員会のハイサム・マンナーア在外局長は、『ガーディアン』(12月19日付)で、「マラケシュでのシリアの友連絡グループに出席した多くの者(反体制活動家)が、アル=カーイダと関係があると米国が考える組織を支援することはどう解釈すべきなのか」と自問し、シリア革命反体制勢力国民連立、シリア・ムスリム同胞団などがシャームの民のヌスラ戦線のテロ活動を支援することに疑義を呈した。

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シリア革命反体制勢力国民連合と自由シリア軍参謀委員会が共同声明を出し、アフマド・ムアーッズ・ハティーブ議長、サリーム・イドリース参謀長ら両組織の代表が会合を開き、アサド政権の打倒、治安機関の解体、国民の自衛をめざすことを確認したと発表した。

会合場所など詳細は発表されなかった。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、一部反体制武装勢力がロシア人とイラン人の襲撃を行うと発表したことに関して、非難・拒否の立場を示した。

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シリア国民評議会のジョルジュ・サブラー事務局長は、レバノンのムスタクバル潮流のウェブサイトのインタビューに応じ、そのなかでアサド大統領の退任が政治的対話の条件だと述べるとともに、ヒズブッラーにアサド政権支持を改めるよう呼びかけた。

クルド民族主義勢力の動き

シリア・クルド民主党(アル・パールティ)のアブドゥルハキーム・バッシャール書記長は、15日に結成されたクルド民主政治連合に関して、現時点で武装化する意思はないと述べた。

諸外国の動き

ラドワーン・ヌワイサー国連人道問題調整事務所(OCHA)地域調整官は、シリア人避難民約100人と約400万人の被災者への人道支援に、2013年上半期だけで15億ドルが必要だと述べた。

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UNRWAのリサ・ギリアム氏は、ダマスカス県ヤルムーク区への反体制武装勢力進入により、パレスチナ人約10万人が避難したと述べた。

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ジャーナリスト保護委員会は2012年の1年間に67人のジャーナリストが取材中に殺害され、うち28人がシリアで死亡したと発表した。

AFP, December 19, 2012、Akhbar al-Sharq, December 19, 2012、The Guardian, December 19, 2012、al-Hayat, December 20, 2012, December 19, 2012、Kull-na Shuraka’, December 19, 2012、al-Kurdiya
News, December 19, 2012、Naharnet, December 19, 2012、Reuters, December 19,
2012、SANA, December 19, 2012、al-Watan, December 19, 2012などをもとに作成。

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