ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が完全制圧したとされるジャズル村一帯で、シリア軍とダーイシュが交戦した。
『ハヤート』(9月8日付)などは、7日にシリア政府がジャズル・ガス採掘所一帯を放棄し、技術者、職員を撤収したと伝えたが、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表も「シリア軍は(ガス採掘所の)複合施設内へのダーイシュの侵入を阻止している」と述べ、ガス採掘所を含む一帯を制圧したとするダーイシュ・ヒムス州の声明(6日)の内容を否定した。
また『ワタン』(9月8日付)によると、ヒムス県のタラール・バラーズィー県知事も、「ダーイシュは土曜日(5日)にジャズル村一帯の拠点5カ所を制圧したが、シリア軍はその後、これらの拠点を奪還した」と述べ、ガス採掘所放棄に関する報道を否定した。
シリア政府高官もロイター通信(9月8日付)に対し、「彼ら(ダーイシュ)は複数の拠点を制圧しようとしたが、攻撃は失敗した」と答えた。
シリア人権監視団によると、ジャズル・ガス採掘所一帯以外にも、シリア軍とダーイシュは、シャーイル・ガス採掘所一帯、タドムル市西部郊外の柑橘農園一帯でも激しく交戦し、ダーイシュ戦闘員8人が死亡した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米トルコ両政府が設置合意した「安全地帯」にある反体制武装集団の拠点都市マーリア市近郊のハルジャラ村で、反体制武装集団が攻勢をかけたが、ダーイシュ(イスラーム国)がこれを撃退した。
反体制武装集団はハルジャラ村奪還を試みていたが、この戦闘で戦闘員14人以上を失った。 一方、SANA(9月8日付)によると、アレッポ県東部のアルバイド村、航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、マーリキーヤ市で大きな爆発が発生した。 この爆発に関して、ダーイシュ(イスラーム国)バラカ州がツイッターを通じて声明を出し、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の武器庫を爆破したと発表した。
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米中央軍(CENTCOM)は、9月8日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して17回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は3回におよび、フール町近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。
AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。
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