アレクサンドル・キンシュチャク(Alexander Kinshchak)駐シリア・ロシア大使は、イスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動などのジハード主義武装集団の活動に関して「テロ以外の何ものでもない」と非難した。
キンシュチャク大使は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線に関して「誰の目から見てもテロリストとみなし得る。国連安保理のブラックリストにも記載されいる」と述べる一方、イスラーム軍については「数百人という民間人の犠牲をもたらした迫撃砲攻撃の責任がある…。こうした行為は純粋なテロ以外の何ものでもない」と批判、「イスラーム軍はヌスラ戦線の元メンバーからなっている」と指摘した。
またシャーム自由人イスラーム運動についても、「ヌスラ戦線とともにファトフ軍として共闘しており、テロリストに分類される」と述べた。
AFP(10月14日付)が伝えた。
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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、ロシア議会下院(ドゥーマー)での臨時会に出席し、米国の間接支援を受けているシリア民主軍を含む反体制武装集団の動きを重点的にフォローすると述べた。
ラブロフ外務大臣は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、最近になって米国からの弾薬支援を受けたシリア・アラブ同盟(SAC)などとともに新たに結成したシリア民主軍に関して「多くの武装集団が参加している。そのなかには、クルド人の人民防衛隊、アッシリア教徒の民兵など、我々がテロリストとみなしていない組織もおり、我々はこれらの勢力と協力する用意がある」と述べた。
一方、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、「バッシャール・アサド大統領の退任要求は、テロリストの論理を受け入れることを意味している」と述べ、一部欧米諸国、サウジアラビアなどの姿勢を批判した。
ザハロワ報道官はしかし、「文明世界が国際テロの要求に呼応している」と指摘し、アサド大統領の退陣に固執する一部欧米諸国を非難しつつも、「ロシアはアサド氏を支援していない。我々にとって重要なのは、シリアの国家制度の維持だ」と強調した。
一方、欧米諸国からかつては「シリア国民の唯一の正統な代表」と位置づけられたシリア革命反体制勢力国民連立については、「スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表(のイニシアチブ)をボイコットした。彼らは日に日に信頼も影響力も失っており、シリア国民の唯一の代表などとは言えない」と批判した。
AFP, October 14, 2015、AP, October 14, 2015、ARA News, October 14, 2015、Champress, October 14, 2015、al-Hayat, October 15, 2015、Iraqi News, October 14, 2015、Kull-na Shuraka’, October 14, 2015、al-Mada Press, October 14, 2015、Naharnet, October 14, 2015、NNA, October 14, 2015、Reuters, October 14, 2015、SANA, October 14, 2015、UPI, October 14, 2015などをもとに作成。
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