ダマスカス県南部で活動するダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府との停戦を模索、ラッカ市への退去を反体制派に呼びかける(2015年12月5日)

クッルナー・シュラカー(12月5日付)は、ダマスカス県南部の複数の活動家の情報として、県南部のヤルムーク・パレスチナ難民キャンプやカダム区、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市で活動するダーイシュ(イスラーム国)を名乗る武装集団とシリア政府との間で停戦交渉が進行している、と伝えた。

ハジャル・アスワド市に拠点を構えるダーイシュに近い複数の消息筋によると、ダーイシュは4日、ダーイシュの中心拠点とされるラッカ市への移動の準備を開始したという。

複数の消息筋によると、ラッカ市への移動を望む者に対して、ダーイシュは「組織への忠誠を誓うこと」を条件として提示しており、これを受け、ダマスカス県タダームン区で活動するイッズ・ビン・アブドゥッサラーム旅団などがダーイシュに合流したという。

しかし、イスラーム軍などの消息筋は、こうした情報がハジャル・アスワド市一帯で活動を続ける反体制武装集団を分断するための「デマ」だと主張している。

AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

SyriaArabSpring

Recent Posts