ダマスカス県では、『ハヤート』(12月25日付)によると、ヤルムーク区(パレスチナ難民キャンプ一帯)、カダム区で籠城を続けてきたダーイシュ(イスラーム国)を名乗る反体制武装集団メンバーが、シリア政府との停戦合意に基づき、シリア政府が用意した大型バスに分乗し、退去を開始した。
シリア人権監視団によると、この停戦合意は24日に締結され、その「数時間後」に即実施に移されたという。
移送されるダーイシュのメンバーは、ダマスカス郊外県のハジャル・アスワド市を経由し、ダーイシュの支配地域、あるいはアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなるファトフ軍の支配下にあるイドリブ県などに向かうという。
一方、複数の信頼できる消息筋によると、合意は、①カダム区に籠城していたダーイシュ・メンバーの負傷者の搬送、②ダーイシュ・メンバーの家族およびカダム区からの退去を望む住民の移送、③ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ、カダム区、ハジャル・アスワド市などダマスカス県南部で籠城するダーイシュのメンバーのダマスカス郊外県東部のビール・カスブ区、ラッカ市、あるいはヒムス県中部(タドムル市方面)への移送、という3段階からなるという。
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ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(12月24日付)によると、12月上旬にシリア政府と反体制武装集団の停戦合意が成立し、反体制武装集団戦闘員が退去したヒムス市ワアル地区への住民の往来が解禁された。
なお、ワアル地区からの退出に際しては、関係当局への使命の登録が必要だという。
AFP, December 24, 2015、AP, December 24, 2015、ARA News, December 24, 2015、Champress, December 24, 2015、al-Hayat, December 25, 2015、Iraqi News, December 24, 2015、Kull-na Shuraka’, December 24, 2015、al-Mada Press, December 24, 2015、Naharnet, December 24, 2015、NNA, December 24, 2015、Reuters, December 24, 2015、SANA, December 24, 2015、UPI, December 24, 2015などをもとに作成。
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