シリア民主軍参加組織・支援組織が結成したシリア民主評議会はスイスのジュネーブで代表会合を開き、すべての当事者のジュネーブ3会議への参加の必要を確認(2016年1月10日)

シリア民主軍参加組織・支援組織が結成したシリア民主評議会は9、10日の2日にわたりスイスのジュネーブで代表会合を開き、共同議長を務めるカムフ代表のハイサム・マンナーア氏とTEV-DEMのイルハーム・アフマド氏ら参加者は1月25日に開催予定のジュネーブ3会議への対応などについて協議した。

会合後にハイサム・マンナーア共同議長は、リヤドのシリア反体制派合同会合に参加した組織だけでなく、すべての政治組織・当事者がジュネーブ3会議におけるアサド政権との交渉に参加する必要があることを改めて確認し、「我々はスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表のもとで行われるいかなる交渉にも参加する用意がある」と強調した。

その一方、マンナーア氏は「シリア民主評議会はリヤド委員会(リヤドでの反体制派合同会合で設置された最高交渉委員会)の一部になることは望まない…。なぜなら委員会の一部のメンバーは、政治的解決に至ることに反対し、対話を反故にするためだけに交渉に参加しようとしているからだ」と述べた。

そのうえで「権力分立、国家と宗教の分離を基礎とする政治体制の樹立をめざす平和的対話のみを通じた政治的正常化」の実現という原則を遵守すべきだと付言した。

なお、ジュネーブでの代表会合後に発表された声明では、「包括的且つ民主的な移行プロセスにおいて、交渉を通じた民主的・政治的解決」を実現し、「多元的、分権的な代議制民主主義とあらゆる形態のテロとの戦い」をめざすことが確認された。

また「ジュネーブ合意、国連での諸決議に従い、すべての政治当事者の参加を通じた問題の政治的解決」の必要が強調されるとともに、「シリア社会のすべての民族集団の合法的権利」の保証とシリア民主軍への支持・支援が確認された。

AFP, January 11, 2016、AP, January 11, 2016、ARA News, January 11, 2016、Champress, January 11, 2016、al-Hayat, January 12, 2016、Iraqi News, January 11, 2016、Kull-na Shuraka’, January 11, 2016、al-Mada Press, January 11, 2016、Naharnet, January 11, 2016、NNA, January 11, 2016、Reuters, January 11, 2016、SANA, January 11, 2016、UPI, January 11, 2016などをもとに作成。

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