ロシア軍参謀本部機動総局のセルゲイ・ルドスコイ局長は記者会見を開き、シリア領内での空爆開始(2015年9月30日)から100日が経ったの受けこれまでの戦果を発表、ロシア軍航空機の出撃回数が5,662回におよび、シリア軍が217市町村を奪還するのに貢献したことを明らかにした。
5,662回の出撃のなかには、長距離戦略爆撃の出撃回数145回、弾道ミサイル97発による攻撃も含まれているという。
ルドスコイ局長はまた、シリア軍が奪還した地域では「住民が徐々に戻りつつある」と付言、「シリア駐留ロシア軍の新たな作戦とは、人道作戦の実施である」と宣言した。
この「人道作戦」に関して、ルドスコイ局長は内容を詳述しなかったが、「現在行われている支援の大部分は、ダーイシュが長期にわたり包囲を続けているダイル・ザウル市に対しておこなわれている」と述べ、ダイル・ザウル市がその主要な対象だと指摘、シリア軍所属のイリューシン76大型貨物機1機が22トンの人道支援物資を移送し、地元当局の支援の元に配給する予定であることを明らかにした。
その一方、「人道支援は概して、破壊分子の支配地域に行われており、そうした地域では、過激派が支援物資の多くを接収している…。人道支援のための車輌はたびたび武器、弾薬を送るための口実として利用されてきた」と述べ、既存の人道支援を批判した。
シリア領内での「人道作戦」を開始したと発表した。
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ロシア軍による「人道作戦」開始発表を受け、シリア人権監視団は、ダーイシュ(イスラーム国)が包囲を続けるシリア政府支配下のダイル・ザウル市内の複数地区に、ロシア軍貨物機がパラシュートで物資を投下したことを確認したと発表した。
支援物資を投下した貨物機は、戦闘機を伴いダイル・ザウル市上空に飛来、ロシア国防省によると、この編隊が人道支援のため物資を投下したという。
なお、シリア人権監視団は14日、ダーイシュが1年以上にわたって、シリア政府の支配下にあるダイル・ザウル市の複数地区(ジャウラ地区、クスール地区、ハラービシュ移築、ブガイリーヤ地区)を封鎖、食糧、医療、救援物資の搬入を阻止し、約25万人の住民が同地での居留を余儀なくされていると発表していた。
AFP, January 15, 2016、AP, January 15, 2016、ARA News, January 15, 2016、Champress, January 15, 2016、al-Hayat, January 16, 2016、Iraqi News, January 15, 2016、Kull-na Shuraka’, January 15, 2016、al-Mada Press, January 15, 2016、Naharnet, January 15, 2016、NNA, January 15, 2016、Reuters, January 15, 2016、SANA, January 15, 2016、UPI, January 15, 2016などをもとに作成。
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