『ハヤート』(1月25日付、イブラーヒーム・ハミーディー記者)は、ジョン・ケリー米国務長官が、23日にサウジアラビアのリヤドで行われたリヤド最高交渉委員会委員長のリヤード・ヒジャーブ元首相との会談で、ジュネーブ3会議への参加を求める「最後通告」を伝え、「毒杯をあおる」ことを迫ったと伝えた。
ヒジャーブ元首相が西側高官やともに行動する活動家らに明らかにしたところによると、ケリー国務長官は会談で、ヒジャーブ元首相に対し、ジュネーブ3会合でのシリア政府と反体制派との交渉が、国連安保理決議第2254号の内容、そしてそれに先立つウィーン会合での国際シリア支援グループ(ISSG)諸国の合意に従い、シリア政府と反体制派の双方からなる移行期政府の樹立、アサド大統領の出馬が可能な大統領選挙の実施を目的としており、アサド大統領の退陣に期限は定められてないことを伝えたという。
また反体制派の代表団について、ケリー米国務長官は、「ロシア・リスト」に示されている民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首、シリア民主評議会のハイサム・マンナーア共同代表、変革解放人民戦線代表のカドリー・ジャミール前副首相を加えるか、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が彼らを「顧問・専門家」として会議に招聘することになると伝えたという。
また、ARA News(1月24日付)によると、ケリー米国務長官はヒジャーブ元首相との会談で、最高交渉委員会が指名した代表団のうち、団長のアスアド・ズウビー准将と交渉責任者のムハンマド・アッルーシュ氏(イスラーム軍団)を排除するよう求めたという。
そのうえで、ケリー国務長官は「交渉開始前の信頼醸成措置」の実施、すなわちシリア国内でのシリア軍による攻撃停止を期待すべきでないと釘を刺し、国内での戦闘継続を口実に会議への参加を見送らないよう求めた。
ヒジャーブ元首相によると、ケリー国務長官は「これらの条件を保証しなければ、我々の反体制派への支援は停止するだろう」と警告、さらに「反体制派が交渉に赴き、シリア政府がこのプロセスを反故にした場合、我々はロシア軍の空爆が激化しても支援増加を約束はしない」と付言したという。
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一方、『ハヤート』によると、トルコでアフメト・ダウトオール首相らと会談したジョー・バイデン米副大統領については、トルコ・シリア国境の管理強化に加えて、民主統一党サーリフ・ムスリム共同党首を反体制派代表団に加えることへの理解を求めたが、トルコ外務省は、ムスリム党首が会議に参加し、シリア革命反体制勢力国民連立が参加しない場合、ISSGから脱退することを関係者に伝えたという。
AFP, January 24, 2016、AP, January 24, 2016、ARA News, January 24, 2016、Champress, January 24, 2016、al-Hayat, January 25, 2016、Iraqi News, January 24, 2016、Kull-na Shuraka’, January 24, 2016、al-Mada Press, January 24, 2016、Naharnet, January 24, 2016、NNA, January 24, 2016、Reuters, January 24, 2016、SANA, January 24, 2016、UPI, January 24, 2016などをもとに作成。
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