アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動が「治安厳戒地区」として占拠するアレッポ市スッカリー地区内の街区で爆弾が仕掛けられたタンクローリーが爆発し、建物3棟が全回、シャーム自由人イスラーム運動戦闘員19人を含む23人が死亡、数十人が負傷した。
ARA News(1月25日付)によると、爆発が起こったのはシャーム自由人イスラーム運動の本部の一つ。
またハーン・トゥーマーン村、アレッポ市ラーシディーン地区などで、シリア軍、国防隊、外国人戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦した。
このほか、タッル・リフアト市では、ロシア軍と思われる戦闘機が空爆を行い、複数人が負傷した。
一方、SANA(1月25日付)によると、シリア軍がアレッポ市ラーシディーン地区、バニー・ザイド地区、バーシュカウィー村、アルド・マッラーフ地区、マーイル町、アイン・ジャマージマ村、ハーン・アサル村などで反体制武装集団と交戦し、アレッポ市ライラムーン地区内の建物群複数カ所を新たに制圧した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、イラン人士官がシャイフ・マスキーン市一帯で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、シリア軍が同市北西部などに進軍し、シリア政府に近い複数のメディアによると、市内の約90%を制圧した。
またこの進軍と並行して、戦闘機(所属明示せず)がシャイフ・マスキーン市の東部地区を少なくとも25回にわたり空爆した。
一方、SANA(1月25日付)によると、シリア軍がシャイフ・マスキーン市に対して全方位から進軍を続け、シャイフ・マスキーン市とイブタア町を結ぶ街道、シャイフ・マスキーン市とナワー市を結ぶ街道一帯を制圧した。
シリア軍はまた、ダルアー市ダルアー・バラド地区、マハッタ地区各所でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、サルキーン市でシャームの民のヌスラ戦線が使用していた施設に、弾道ミサイルと思われる砲弾が着弾し、ヌスラ戦線などの戦闘員11人と民間人5人の合わせて16人が死亡した。
この砲弾がロシア軍、シリア軍のいずれの攻撃によるものか、そしてどこから飛来したのかは不明だが、攻撃は、サルキーン市やハーリム市の支配をめぐって対立していたヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動の和解に向けた会合(サルキーン市裁判所で開催)終了直後に行われたという。
これに関して、スマート・ニュース(1月25日付)は、民間人11人が死亡したとしたうえで、砲弾が地中海沖の艦船から発射されたと思われると伝えた。
AFP, January 25, 2016、AP, January 25, 2016、ARA News, January 25, 2016、Champress, January 25, 2016、al-Hayat, January 26, 2016、Iraqi News, January 25, 2016、Kull-na Shuraka’, January 25, 2016、al-Mada Press, January 25, 2016、Naharnet, January 25, 2016、NNA, January 25, 2016、Reuters, January 25, 2016、SANA, January 25, 2016、SMART News, January 25, 2016、UPI, January 25, 2016などをもとに作成。
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