アレッポ県では、『ハヤート』(2月6日付)が、シリア軍によるヌッブル市、ザフラー町包囲解除に伴う同地一帯での戦闘激化を受け、住民数千人が県北部のアアザーズ市方面に避難、トルコ国境に通じるバーブ・サラーマ国境通行所で足止めを食っていると伝えた。
トルコ側の検問所は5日晩になっても開放されていないという。
シリア人権監視団によると、避難した住民の数は4,000人にのぼり、彼らはアナダーン市、フライターン市、ハイヤーン町、バヤーヌーン町などに反体制武装集団の支配下にある市町村へのシリア軍の攻撃やロシア軍の激しい空爆を逃れてきたという。
これらの市町村では住民のほとんどは退去しているという。
またAFP(2月5日付)は、近くのアキダ村のオリーブ畑を移動する女性、子供ら数百人のビデオ映像を配信した。
なお、これに関して、国連OCHAのリンダ・トム報道官は、推計で約2万人がバーブ・サラーマ国境通行所近くに殺到、また5,000から1万人がアアザーズ市内に避難、そして西クルディスタン移行期民政局アフリーン地区の中心都市アフリーン市にも1万人が避難していると発表した。
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同じくアレッポ県では、クッルナー・シュラカー(2月5日付)によると、ロシア軍が反体制派の支配下にあるアレッポ市各所を空爆、カッラース地区で住民15人、マシュハド地区で11人、バーブ街道地区で8人、シャッアール地区で8人、フィルドゥース地区で5人、ブアイディーン地区で4人が死亡した。
犠牲者のなかには女性、子供が含まれているという。
クッルナー・シュラカー(2月5日付)によると、ロシア軍はまたアナダーン市、フライターン市各所に対して50回以上の空爆を行い、子供、女性を含む61人が死亡、数十人が負傷したという。
さらに、ARA News(2月6日付)によると、ロシア軍戦闘機がアレッポ市サーフール地区を空爆し、民間人数十人が死傷した。
一方、クッルナー・シュラカー(2月5日付)は、反体制武装集団(シャーム戦線)が、ヌッブル市、ザフラー町郊外にあるラトヤーン村をシリア軍より奪取したと伝えた。
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クッルナー・シュラカー(2月5日付)によると、アレッポ県北部一帯で活動する反体制活動家が、シリア軍によるヌッブル市、ザフラー町包囲解除と県北部への進軍に対処するため、統合軍事評議会を設置すると発表した。
AFP, February 5, 2016、AP, February 5, 2016、ARA News, February 5, 2016, February 6, 2016、Champress, February 5, 2016、al-Hayat, February 6, 2016、Iraqi News, February 5, 2016、Kull-na Shuraka’, February 5, 2016、al-Mada Press, February 5, 2016、Naharnet, February 5, 2016、NNA, February 5, 2016、Reuters, February 5, 2016、SANA, February 5, 2016、UPI, February 5, 2016などをもとに作成。
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