ロシア国防省は、2月10日から16日までの1週間で、シリア駐留ロシア空軍戦闘機が444回の出撃を行い、ダイル・ザウル県、ダルアー県、ヒムス県、ハマー県、ラタキア県、アレッポ県内のて「テロリスト」の標的1,593カ所を攻撃した、と発表した。
また2月15日、シリア軍と「愛国的反体制派」がシリア北部(アレッポ県)および北西部(ラタキア県)内の居住地域7カ所を含む100平方キロメートルを制圧したと付言した。
ロシア国防省によると、2月に入って、シリア軍が奪還した地域は800平方キロメートル、73の居住地域に及ぶという。
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一方、アレッポ県北部の戦況に関して、ロシア国防省は、「テロリスト」が自らの家族をトルコ国境地帯に退避させたが、トルコ当局の規制を受けずにトルコ領内に避難しているのが負傷した戦闘員だけで、トルコ領内からはイドリブ県、アレッポ県の武装集団に武器、弾薬、装備の補給が続けられていると主張した。
また、トルコ軍によるアレッポ県北部への越境砲撃に関して、トルコ軍がこれまでに居住地域に対して100発以上の迫撃砲を撃ち込んだと発表した。
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さらに、15日のイドリブ県マアッラト・ヌウマーン市の病院に対する空爆が、カスピ海に展開するロシア海軍艦艇からの弾道ミサイルによるものだとするアフメト・ダウトオール首相の発言については、ロシア国防省は、現在カスピ海に弾道ミサイルを装備した艦艇は配備されていないと述べ、これを否定した。
また、アレッポ県アアザーズ市の病院に対する空爆をロシア軍によるものだとする報道・主張についても、これを否定した。
イドリブ県マアッラト・ヌウマーン市で空爆を受けた病院が「国境なき医師団の支援を受けている」とする点については、トルコ当局が「支援を受けている」という表現を省略し、「国境なき医師団の病院」として情報を拡散しているとしたうえで、国境なき医師団の病院が同市およびアレッポ県北部にあると主張しているのがトルコ当局だけで、国境なき医師団のHPにすらそうした情報はないと指摘した。
加えて、アアザーズ市の病院(そして学校)への空爆は2月10日にすでにインターネット上で情報が配信され、またマアッラト・ヌウマーン市の病院については、被害を確認できる写真、映像が存在しないと主張、いずれもトルコ領内のガジアンテップ市でねつ造されたものだと断じた。
AFP, February 16, 2016、AP, February 16, 2016、ARA News, February 16, 2016、Champress, February 16, 2016、al-Hayat, February 17, 2016、Iraqi News, February 16, 2016、Kull-na Shuraka’, February 16, 2016、al-Mada Press, February 16, 2016、Naharnet, February 16, 2016、NNA, February 16, 2016、Reuters, February 16, 2016、SANA, February 16, 2016、UPI, February 16, 2016などをもとに作成。
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