ロシア、シリア政府は「交渉プロセスが成功しなかった場合の代替案について様々な議論を行っている」とのケリー米国務長官の発言に反発(2016年2月24日)

ジョン・ケリー米国務長官はシリア情勢に関して上院で「交渉プロセスにおいて成功しなかった場合の代替案について様々な議論が行われている」と述べ、反体制武装集団への支援増大の可能性を示唆した。

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シリア外務在外居住者省の高官筋は、ジョン・ケリー米国務長官の上院でのこの証言に関して、SANA(2月24日付)に対して「シリアの危機を長引かせ、分断をもたらそうとする可能性がある」と批判した。

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ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、ジョン・ケリー国務長官の上院での証言に関しては、「ロシア政府は「プランA」に力を注いでおり、このプランを実施するために検討、行動することが我々が優先事項だと考えている」としたうえで、米国が「自らの支援する勢力に影響力を行使」するべきだと述べた。

またロシア外務省のマリヤ・ザハロワ報道官は、「米国が言う「プランB」については何も承知していない」としたうえで、「我々はできる限り(敵対行為の停止に関する合意を)実行するために努力しなければならず、米国側が前もって希望を失うことは許されない」と述べた。

さらにセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、米・ロシアによる敵対行為の停止に関する合意をロシアが履行しないとする欧米諸国の疑義に関して「和平宣言ではなく、宣戦布告に聞こえる」と批判した。

AFP, February 24, 2016、AP, February 24, 2016、ARA News, February 24, 2016、Champress, February 24, 2016、al-Hayat, February 25, 2016、Iraqi News, February 24, 2016、Kull-na Shuraka’, February 24, 2016、al-Mada Press, February 24, 2016、Naharnet, February 24, 2016、NNA, February 24, 2016、Reuters, February 24, 2016、SANA, February 24, 2016、UPI, February 24, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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