「ロジャヴァ・北シリア民主連邦」樹立宣言を受け、シリア政府と西クルディスタン移行期民政局がカーミシュリー市(ハサカ県)で一触即発か?(2016年3月22日)

反体制系サイトのクッルナー・シュラカー(3月22日付)と親政権系サイトのダマス・ポスト(3月22日付)などは、西クルディスタン移行期民政局や人民防衛隊を主導する民主統一党のイニシアチブのもとで「ロジャヴァ・北シリア民主連邦」樹立宣言が発表されたことを受け、ハサカ県、とりわけカーミシュリー市でシリア政府と西クルディスタン移行期民政局の間の緊張状態がにわかに高まっていると伝えた。

クッルナー・シュラカーによると、「ロジャヴァ・北シリア民主連邦」樹立宣言発表を受け、カーミシュリー市ではタイイ地区で、国防隊とアサーイシュの間の緊張状態が高まり、また人民防衛隊が市内各所に検問所を設置するなどして展開地域を拡大しているという。

また、ダマス・ポストによると、人民防衛隊は、カーミシュリー市内の主要道路に展開し、シリア軍・治安部隊の治安厳戒地区、ズーリー交差点(バースィル交差点)一帯の制圧を企図し、カーミシュリー空港にまで勢力を拡大しようとする動きを見せているという。

また、西クルディスタン移行期民政局側は、シリア政府関連の各機関に対して、72時間以内に退去し、すべての施設を明け渡すよう迫っているという。

これに対して、シリア政府側は、シリア軍増援部隊を派遣し、同部隊はカーミシュリー空港に到着、またダイル・ザウル航空基地からも別の増援部隊が派遣されたという。

また、事態に対処するため、ダルアー県シャイフ・マスキーン市での戦闘を指揮した士官を派遣したという。

AFP, March 22, 2016、AP, March 22, 2016、ARA News, March 22, 2016、Champress, March 22, 2016、DamasPost, March 22, 2016、al-Hayat, March 23, 2016、Iraqi News, March 22, 2016、Kull-na Shuraka’, March 22, 2016、al-Mada Press, March 22, 2016、Naharnet, March 22, 2016、NNA, March 22, 2016、Reuters, March 22, 2016、SANA, March 22, 2016、UPI, March 22, 2016などをもとに作成。

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