ダーイシュ(イスラーム国)の広報部門の一つフルカーン広報制作機構は、ダーイシュ公式報道官のアブー・ムハンマド・アドナーニー氏の音声とされる声明(https://www.youtube.com/watch?v=Q_C6bWsDhkI)を発表した。
アドナーニー氏は声明のなかで「十字軍どもに災いあれ、ユダヤ人どもに災いあれ」と述べたうえで、米国のイラク政策を批判、米国に対して、「戦争は終わっていない。お前たちはまだ勝ってもいない。アッラーのお許しのもと、お前たちは敗北を喫することになる。待ってろ」と脅迫した。
またシリア情勢に関しては、以下のように述べ、米国をはじめとする欧米諸国が、ダーイシュのみを批判し、アサド政権やロシア軍の「虐殺」を黙認していると批判した。
「米国とその同盟国は…ロシアとヌサイリー派が日々、イスラーム教徒を虐殺しても痛みを感じず…、涙を流すこともない」。
「米国とその同盟国は、グータ、ザバダーニー、マダーヤー、ムウダミーヤト・シャームで…数千の人々が無為に命を落とし、子供、女性、老人が包囲を受けていることに関心がない。これらの国はハイル市(ダイル・ザウル市のこと)で包囲されている者どものことしか関心を示さない。これらの国は彼らを助けようと、毎日、ヌサイリー派に食糧を投下している。欧州の人々、そしてそのほかの地域の背教者は、ロシアが病院や住宅地を破壊することに動揺もしない…」。
そのうえで、「イスラーム教徒たちよ…。我らがコーランは我々に世界のすべてと例外なく戦うよう求めている」と主張、「我々はアッラーのための宗教が確立するまで戦い続ける」と徹底抗戦の構えを示した。
AFP, May 21, 2016、AP, May 21, 2016、ARA News, May 21, 2016、Champress, May 21, 2016、al-Hayat, May 22, 2016、Iraqi News, May 21, 2016、Kull-na Shuraka’, May 21, 2016、al-Mada Press, May 21, 2016、Naharnet, May 21, 2016、NNA, May 21, 2016、Reuters, May 21, 2016、SANA, May 21, 2016、UPI, May 21, 2016などをもとに作成。
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