ヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍が「アレッポ復讐の戦い」を開始、アレッポ市南部郊外のシリア軍、イラン人、イラク人民兵と交戦の末、ハーン・トゥーマーン村郊外の武器燃料倉庫など複数カ所を制圧(2016年6月3日)

アレッポ県では、『ハヤート』(6月4日付)などによると、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、トルキスターン・イスラーム党などからなるファトフ軍が「アレッポ復讐の戦い」の開始を宣言し、アレッポ市南部郊外のハーン・トゥーマーン村、マアッラータ村で、シリア軍、国防隊、レバノンのヒズブッラー戦闘員、イラク人、イラン人民兵と交戦し、ハーン・トゥーマーン村近郊の武器燃料倉庫、同村に近いサーティル地区、ガソリン・スタンド一帯、マアッラータ村、カラースィー丘、同地近郊の防空大隊基地、ハミーラ村、カルアジーヤ村を制圧した。

イランの複数メディアは、この戦闘でクドス軍団第16師団所属の特殊任務大隊司令官のジャハーンジール・ジャアファリー司令官が死亡したと伝えた。

また、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がアレッポ市内のシリア政府支配地域を砲撃する一方、シリア軍も反体制武装集団支配地域を地対地ミサイルなどで砲撃した。

さらに、ARA News(6月3日付)によると、アレッポ市シャイフ・マクスード地区(西クルディスタン移行期民政局支配地域)が反体制武装集団の砲撃を受け、4人が負傷した。

これに対して、戦闘機・ヘリコプター(所属明示せず)は、アレッポ市(スッカリー地区、マシュハド地区、サカン・シャバービー地区、ハラク地区、サーフール地区、バーブ・ハディード地区、シャイフ・ハドル地区)、アレッポ市北部カースティール街道一帯、アナダーン市、フライターン市、カフルハムラ村、アンジャーラ村、ハーン・トゥーマーン村などアレッポ市北部、西部、南部郊外一帯を激しく空爆した。

ドゥラル・シャーミーヤ(6月3日付)によると、この空爆で子供、子供を含む26人が死亡したという。

一方、SANA(6月3日付)によると、反体制武装集団はアレッポ市ハムダーニーヤ地区、サイフ・ダウラ地区、マイダーン地区を砲撃し、子供2人が死亡、27人が負傷した。

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イドリブ県では、SANA(6月3日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線がフーア市に迫撃砲30発以上を打ち込み、住民多数が死傷した。

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ラタキア県では、クッルナー・シュラカー(6月3日付)によると、反体制武装集団がクルド山地方のタルディーン村に進攻したシリア軍、国防隊と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、ARA News(6月3日付)によると、シリア軍がマイダアー町に突入を試みる一方、ダーライヤー市に対して「樽爆弾」などで攻撃を加えた。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、6月3日に4件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県で発生し、イスラーム軍が砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は616件。

AFP, June 3, 2016、AP, June 3, 2016、ARA News, June 3, 2016、Champress, June 3, 2016、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2016、al-Hayat, June 4, 2016、Iraqi News, June 3, 2016、Kull-na Shuraka’, June 3, 2016、June 4, 2016、al-Mada Press, June 3, 2016、Naharnet, June 3, 2016、NNA, June 3, 2016、Reuters, June 3, 2016、SANA, June 3, 2016、UPI, June 3, 2016などをもとに作成。

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