ARA News(6月14日付)などは、ダーイシュ(イスラーム国)ラッカ州の名で、最高指導者アブー・バクル・バグダーディー氏の死亡を認める声明が出されたと伝えた。
声明は、赤いヘッダーに、紺の字、右上には「ラッカ州」いう文字と紋章があり、ダーイシュが発表する声明と同じフォーマットではあるが、タイトル、日付、本文のフォントが従来のものとは異なっている。
なお声明はヒジュラ暦1437年ラマダーン月6日(西暦2016年6月11日)付で出されており、「信者のなかには、アッラーと結んだ約束に忠実であった男たちがいた。ある者はその誓いを果し、ある者は待っている。彼らは何らとりかえることはなかった」というコーランの一節(第33章「部族連合の章」第23節)に続いて、「ヒジュラ暦1437年ラマダーン月5日のラッカ州に対する十字軍同盟(有志連合)の空爆によって…、アミール・ムウミニーン、カリフ、ジハード戦士であるアブー・バクル・グダーディーが殉教したとの悲報をあなた方に急ぎ伝える」と書かれている。
なお、英紙『ミラー』(6月14日付)によると、ダーイシュの広報部門アアマーク通信もバグダーディー氏が「ラマダーン月5日、ラッカに対する有志連合の空爆で死亡した」と伝えた。
この声明発表に先立ち、複数のメディアが、バグダーディー氏がラッカ近郊での空爆で重傷を負ったと伝えていた。
一方、RT(6月14日付)は、ダーイシュに近い複数の消息筋の話として、ダーイシュの最高指導者アブー・バクル・バグダーディー氏が6月10日にラッカ市郊外で実施された空爆によって死亡した、と伝えた他、『ミラー』は、バグダーディー氏がイラクのモスル市で死亡したと話す消息筋もあると報じた。
他方、SANA(6月14日付)によると、イラク軍は、イラク軍がシリア国境近くでダーイシュの幹部会合に向かう途上にあったバグダーディー氏の乗った車列を攻撃したと発表、またニナワ県の複数の消息筋はイラク軍の空爆がシリア国境に近いダーイシュの司令拠点に対して行われたと述べていた、という。
AFP, June 14, 2016、AP, June 14, 2016、ARA News, June 14, 2016、Champress, June 14, 2016、al-Hayat, June 15, 2016、Iraqi News, June 14, 2016、Kull-na Shuraka’, June 14, 2016、al-Mada Press, June 14, 2016、The Mirror, June 14, 2016、Naharnet, June 14, 2016、NNA, June 14, 2016、Reuters, June 14, 2016、SANA, June 14, 2016、UPI, June 14, 2016などをもとに作成。
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