イスラエル軍がシリア領内でのダーイシュとの「テロとの戦い」参戦か?:ダルアー県で活動するダーイシュ系組織の自走式地対空ミサイル・システムを破壊(2016年6月19日)

ARA News(6月20日付)は、ダルアー県の複数の活動家の話として、イスラエル軍が県西部のヤルムーク川流域に配備されていた旧ソ連製の自走式地対空ミサイル・システム「2K12」(SA-6)を破壊したと伝えた。

ウマル・ワズィールを名乗る反体制メディア活動家によると、攻撃はダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うワリード・ブン・ハーリド軍が支配する地域に対して行われた。

クッルナー・シュラカー(6月22日付)によると、イスラエル軍が攻撃したのはシャジャラ町。

破壊された「2K12」は、2年前にイスラーム・ムサンナー運動がシャイフ・マスキーン市郊外でのシリア軍との戦闘で捕獲したもの。

これに関して、テル・アビブ・ラジオ(6月20日付)は、「イスラエル軍は、反体制武装組織がダルアー市近郊で掌握したミサイル基地を最近攻撃した。この手の作戦が行われるのはこれが初めてで、それは、シリア軍以外の武装勢力が新鋭の攻撃能力を備えることを阻止するというイスラエルの明確な戦略の一環である」と伝えた。

なお、イスラエル軍の攻撃に関して、ARA Newsは「قصف」(砲撃)という言葉を用いて伝えているが、この言葉は「弾道を描く砲弾による攻撃」を意味しており、「空爆」という意味でも用いられる。

ARA News, June 20, 2016

AFP, June 20, 2016、AP, June 20, 2016、ARA News, June 20, 2016、Champress, June 20, 2016、al-Hayat, June 21, 2016、Iraqi News, June 20, 2016、Kull-na Shuraka’, June 20, 2016、June 22, 2016、al-Mada Press, June 20, 2016、Naharnet, June 20, 2016、NNA, June 20, 2016、Reuters, June 20, 2016、SANA, June 20, 2016、Tel Aviv Radio, June 20, 2016、UPI, June 20, 2016などをもとに作成。

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