ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が東カラムーン地方のジャイルード市を激しく空爆・砲撃し、医療スタッフ2人を含む20人が死亡した。
クッルナー・シュラカー(7月2日付)によると、死者は民間人25人、負傷者は40人。
AFP(7月2日付)によると、攻撃は市内中心街の住宅地区、学校、医療センターなどに対して行われたという。
『ハヤート』(7月3日付)などによると、この攻撃は、6月30日に同地に墜落したシリア軍戦闘機のパイロットがイスラーム軍に捕捉されたのち、シャームの民のヌスラ戦線によって殺害された事件を受けたもので、シリア軍は声明で「イスラーム軍を名乗るテロリストによる卑劣な犯罪は制裁を免れない」と発表、報復を約束していた。
また、マナール・テレビ(7月3日付)は、ダマスカス郊外県ジャイルート市のイスラーム軍、シャームの民のヌスラ戦線に対するシリア軍の報復攻撃と並行するかたちで、ヒズブッラーがベカーア県バアルベック郡のラアス・バアルベック村、ズワイティーヤ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点複数カ所を破壊した。
レバノン(ベカーア県)とシリア(ダマスカス郊外県)が接する国境地帯では、ダーイシュとヌスラ戦線は共闘関係にある。
一方、SANA(7月2日付)によると、反体制武装集団がクタイファ市を砲撃し、3人が負傷した。
このほか、シリア人権監視団によると、国連とシリア赤新月社の支援チームが貨物車輌17台の支援物資をハラスター市一帯に搬入した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(シリア軍など)がアレッポ市マルジャ地区、カースティールー街道一帯、サカン・シャバービー地区、バーブ街道地区、シャイフ・サイード地区、アルド・マッラーフ地区、ハイヤーン町、フライターン市を空爆し、子供5人を含む22人が死亡した(クッルナー・シュラカー(7月2日付)によると、アレッポ市バーブ街道地区一帯での空爆では民間人29人が死亡、数十人が負傷
)。
一方、SANA(7月2日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市マイダーン地区、ハーリディーヤ地区、スライマーニーヤ地区を砲撃し、13人が負傷した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、アブー・アリー山、トルクメン山一帯で、シリア軍、シリア人・外国人戦闘員が、「ヤルムークの戦い」作戦司令室を攻勢する、第1沿岸師団、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍、シャームの民のヌスラ戦線などと交戦、シリア軍が同地一帯を砲撃した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がラスタン市を空爆し、子供2人を含む4人が死亡した。
またシリア軍がハウラ地方、タルビーサ市、ザアフラーナ村、ヒムス市ワアル地区を砲撃した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、県北西部のジャナービラ村、ハーラト・ラーディー村、ハーラト・ハルーフ村一帯でシリア軍と反体制武装集団が交戦、シリア軍がハウワーシュ村を「樽爆弾」で空爆、カフルヌブーダ町、タッル・フワーシュ村を砲撃した。
シリア軍はまた県南部のカンタラ村を砲撃した。
一方、戦闘機(所属明示せず)がラターミナ町、アムキーヤ町を空爆した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がサラーキブ市を「樽爆弾」で空爆する一方、ファトフ軍がフーア市、カファルヤー町を砲撃した。
一方、SANA(7月2日付)によると、反体制武装集団がカファルヤー町を砲撃し、2人が死亡した。
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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(7月2日付)によると、ジャースィム市のモスク前に仕掛けられた爆弾が爆発し、ジャイドゥール・ハウラーン旅団(自由シリア軍)の司令官の一人が死亡した。
一方、SANA(7月2日付)によると、シリア軍がダルアー氏ゼノビア学校南部、看護学校東部でシャームの民のヌスラ戦線と交戦した。
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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、6月30日に2件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。
停戦違反はダマスカス郊外県で発生し、イスラーム軍が砲撃を行ったという。
米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は741件。
AFP, July 2, 2016、AP, July 2, 2016、ARA News, July 2, 2016、Champress, July 2, 2016、al-Hayat, July 3, 2016、Iraqi News, July 2, 2016、Kull-na Shuraka’, July 2, 2016、al-Mada Press, July 2, 2016、Naharnet, July 2, 2016、NNA, July 2, 2016、Reuters, July 2, 2016、SANA, July 2, 2016、UPI, July 2, 2016などをもとに作成。
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