YPG主体のシリア民主軍はダーイシュの拠点都市マンビジュ市内のハザーウィナ地区を制圧、中心街から1キロの距離まで進軍(2016年7月8日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、有志連合の航空支援を受けた西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がマンビジュ市内南部ハザーウィナ地区をダーイシュ(イスラーム国)との交戦の末に制圧、同市中心街から1キロの地点まで進軍した。

同監視団によると、両者の戦闘はハザーウィナ地区、同市西部のダーイシュ・シャリーア局一帯、シャリーア学校一帯、同市南西部で続いているという。

ARA News(7月8日付)によると、人民保護部隊の特殊部隊(狙撃大隊)がマンビジュ市中心街に突入したという。

なお、市内での戦闘激化に伴い、住民約500人が市外に避難したという。

一方、県北部のトルコ国境地帯では、ダーイシュと反体制武装集団が交戦した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がアイン・イーサー市郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

また戦闘機(所属明示せず)がラッカ市一帯を空爆した。

一方、ARA News(7月8日付)によると、人民防衛隊は、スルーク町一帯に進攻したダーイシュを撃退した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がスフナ市一帯を空爆、またアーラーク油田、シャーイル油田、フワイスィース村一帯、タドムル市郊外でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

一方、SANA(7月8日付)によると、シリア軍がアブー・アラーヤー村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯での戦闘で殺害したダーイシュ(イスラーム国)戦闘員5人の遺体を車にくくりつけ、シリア政府支配下のダイル・ザウル市ジャウラ地区、クスール地区を練り廻った。

また戦闘機(所属明示せず)は、ダイル・ザウル航空基地一帯のダーイシュ拠点を空爆、これに対してダーイシュはダイル・ザウル市ジャウラ地区を砲撃した。

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ハマー県では、SANA(7月8日付)によると、シリア軍が県東部のアカーリブ・ダム一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

AFP, July 8, 2016、AP, July 8, 2016、ARA News, July 8, 2016、Champress, July 8, 2016、al-Hayat, July 9, 2016、Iraqi News, July 8, 2016、Kull-na Shuraka’, July 8, 2016、al-Mada Press, July 8, 2016、Naharnet, July 8, 2016、NNA, July 8, 2016、Reuters, July 8, 2016、SANA, July 8, 2016、UPI, July 8, 2016などをもとに作成。

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